
飛騨紅茶の開発が進んでいます。鍋島銘茶さんで開発中の飛騨紅茶は、温泉の蒸気と温度を利用して発酵させる味わい深い紅茶として仕上げ、地域特産物として「地産地消推進品目」としても取りくんでいきたいと意欲的です。紅茶として仕上げるのは「紅ふうき」という品種です。茶葉そのものは他県からの買い付けですが、温泉蒸気を利用した特産品としてはこれから注目を集めそうです。
「紅ふうき」は福岡県八女市の紅茶研究会が、この品種を使って八女紅茶を復活し売り出していることでも知られています。飛騨紅茶の開発については、発酵過程で是非奥飛騨温泉の温泉蒸気を活用して発酵させたいとの熱意で、新平湯温泉の「なかだ屋」さんの協力を得てこのほど製品化の目処が立ちました。私の家と鍋島家は共通の縁者であるため、昨年来協力方をお願いしていたものです。先日試飲させていただきましたが、深い色合いと味わいはなかなかの出来に仕上がっていました。この湯けむり「飛騨紅茶」は30g1260円で売り出し予定です。パッケージはまだ決定されておらないようですが、鍋島銘茶の店頭でご覧いただけます。一度ご賞味あれ!
実は昨年八女市の伝建地区を視察してきましたが、その際老舗茶商の「このみ園」さんでかねて聞いていた「八女紅茶」を求めてきました。彼の地の紅茶も同じ紅ふうき仕立てで、美味しく仕上がっていました。

八女紅茶発売元の一つが「このみ園」さんで、若い御当主からは幕末からの茶葉の輸出や、長崎の女貿易商大浦某との関係等をお聞きすると共に、、八女市の伝統的建造物保存修理の方針や補助について、修理中の離れを見せていただく中でその取り組みを聞かせていただいたことを思い出します。
何にしてもこの湯けむり飛騨紅茶の発売が、このところ少し沈滞気味の奥飛騨温泉郷の起爆剤になることを祈ります。

2