
@で「決算審査とは何か」という事を今一度問い直してみました。分権時代、議会改革を推進する議会として議会人として、今回は認定案件としての決算における討論とは何かを問い直してみたいと思います!
一般的な議案審議の流れから見てみましょう。
議案は次のような流れで審議されます。
@議案上程:議案は市長から提案されるものと議員から提案される
ものがあります
A提案説明:提出者は提案の内容と提案理由を説明します
B質 疑:議案に対してその疑義を質します。自己の意見を述べ
ることは出来ません
C答 弁:提出者が疑義に対して答えます
D委員会付託:より深く詳細に審査する為、各委員会に付託して審
査します
E委員会審査:審査の後委員会としての結論(賛成・反対)を出し
ます
F委員会報告と質疑:委員長が審査結果を本会議で報告し、それ
に対する質疑を行います
➇討 論:議員が、自己の賛否の意志を表明してその理由を述べ
他の議員を賛同させることを目的として行います
H採 決:最終的な議会の意思決定を行います
討論とは最終的に議員の賛否に対しての働きかけを行える機会とも言えます。その為には詳細に審査した委員会での結論を踏まえ、自己の意見を表明することが求められます。又、決算は認定案件であることを@で述べましたが、そのことを加味して討論に臨むことが求められます。その際には議決された予算の執行のために、この一年間行政がどのように対応してきたかのチェックも含めて考える必要があります。いわゆる執行のプロセスを検証するというチェックです。それを求められるのが認定案件としての決算審査であり、討論内容でもあると認識しています。
今回の決算については、監査委員からその執行に関し厳しい意見が付された上で、その内容を質す中で審議してきたところです。その内容に関しては@でお知らせしているところです。私たちの会派は、これまでに審議の過程や討論の中でも指摘してきた内容が、またしても繰り返されている現状に鑑み、今回は討論には参加していません。ぬるま湯的な組織の怠慢が本気で是正されたのかの観点で、納得いかないところがあります。消極的な対応と非難されるかもしれませんが、議会改革のプロジェクトチームが指摘している、「議院間の意識レベルの統一の必要」も
併せて考える中でそのように対応したところです。
そんな中で聞いたある会派の賛成討論は、首をかしげざるを得ない内容もあって時代認識を疑うものでした。おぞましいものの復活を見る様な気がしたのは私だけだったでしょうか。議会改革前までは良く見られた、行政と同列の視点で決算の姿を見る賛成討論です。もろ手を挙げてその執行結果をほめあげる姿からは、議会と議員の使命は何処に置いてきたかの感がありました。自己満足や自己陶酔の感がしないでもありません。監査委員の指摘事項についてはどう思っているのか、認定案件とはどういうことなのかあまり理解しておられないのではないかと感じました。もうお一人の賛成討論では抜かりなくそうした視点での指摘が盛り込まれていました。ベテランとしての期のなせる業と言えましょう。
議会は行政と対峙してその執行を含めてチェックするのが仕事です。改めるべき点は指摘しその改善を求めるのが仕事です。緊張感を持って自らの職責を全うしたいものです。

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