
秋の深まる昨日、日頃古代史に親しむ仲間と、壬申の乱にまつわる県内の史跡を探訪してきました。壬申の乱では、大海人皇子は舎人の村国男依(むらくにのおより)・和珥部君手(わにべのきみて)・身毛君広(むげつきみひろ)に吉野より先行して美濃に入り、戦備を整えるよう命じています。その中の村国男依と身毛君広が美濃の国の関係者です。村国氏は美濃国各務郡の豪族、ムゲツ氏は武儀郡にまつわる地方豪族と伝えられており、関市の弥勒寺廃寺跡にムゲツ氏の官衙があったようで、まずは弥勒寺廃寺跡を見学しついでに円空上人入定塚を見て各務原市鵜沼へ。

ここでは中山道鵜沼宿の街なみを見学し、前方後円墳では県下第2の規模という坊の塚古墳を見てきました。5世紀前半と言うことですので国府の古墳群などとほぼ同じ年代の古墳と言えます。

次に各務原市那加の村国神社へ。ここは村国男依を祀る神社で天火明命を主祭神としており、天火明命は『先代旧事本紀』では、物部連の祖である饒速日命(ニギハヤヒノミコト)と同一神としているようです。又、『新撰姓氏録』では、天火明命の子孫を「天孫族」としており、天孫族は大和国葛城の高尾張から尾張国に移り、子の天香山命(あめのかぐやまのみこと)の時に定住し、真清田神社(愛知県一宮市)に天火明命を祀ったとあります。
そのついでにちかくの天狗谷遺跡へまわり、古墳時代から鎌倉期まで須恵器を焼いた窯場跡と円墳を見てきました。

次は不破郡垂井町にある、美濃国一宮「南宮大社」へお参りしてきました。祭神は金山彦命で天照大神の兄神とされ、神名の通り「金山」(かなやま、鉱山)を司る神で、鉱山を司どり、また荒金を採る神とされ、鉱業・鍛冶など、金属に関する技工を守護する神とされています。その為鍛冶に関する絵馬が奉納されていました。

最後に関ヶ原へとまわり不破の関資料館、不破の関土塁跡、自害峰の3本杉、関ヶ原古戦場、笹尾山の石田三成布陣跡を見て帰途につきました。なお昨日の旅の初めに、金森家の菩提寺美濃市清泰禅寺に寄り、金森大権現のお社にお参りしてきました。

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