神戸映画資料館で、大森一樹監督の
『暗くなるまで待てない!』を、
それこそ30年ぶりぐらいに観る。
こちらも、はやりの
<デジタル・リマスター版>。
ユーミンの音楽だけ(著作権の関係)なくなっていたが、そこに映されていたのは、まぎれもなく当時の
8ミリ青年だった我々だ。
(飲み屋のおかみさんの、
オデコに止っている蝿をデジタル処理で消せばいいのに消してなかったのは正解。)
またまた思うことが多かったので何回かに分けて書こう。
まずこの映画を初めてみたのは、大森監督が
城戸賞を受賞した脚本
『オレンジロード急行』で、
松竹全国配給(併映は山根成之・郷ひろみコンビの
『ダブル・クラッチ』)のメジャー映画デビューした1978年だった。
(
前に書いた抹殺された石井聰互監督の35_
『高校大パニック』も。自主映画が華やかだった年。こちらの併映は藤田敏八の
『帰らざる日々』。)
当時の8ミリ(オタク)青年たちにとり、
大森一樹は神のような存在だった。
オレたちでもいずれあのヒトのように
映画監督になれる。
だれもがそんな
幻想を共有していた。
大森監督は
ラジオ大阪で映画の番組(たしかムービーランド)を
小崎くに子とやっていて、熱心なリスナーだった筆者は、番組にリクエストして、当時未見だった「暗くなるまで〜」の上映会を番組でして下さいと
ハガキを書いたら、その企画が採用されてOBCのスタジオで上映が行われた。
というわけで、今日の紹介は大森監督の1986年の
『テイク・イット・イージー』 。
『すかんぴんウォーク』にはじまる
吉川晃司の第3弾の
完結篇。(最後に…。)
脚本は、シリーズ通じて優作の座付作家だった
『処刑遊戯』『野獣死すべし』の
丸山昇一。
名取裕子が、
山下洋輔ばりの即興ピアノを演奏するのだけ印象に残る。
あっ、
つみきみほもこれでデビューだね。(
『精霊のささやき』はこのアト。)
実は彼女が吉川を
○○す役なんだけど。
ところで先の上映会だが、招待制だったので
ハガキを山程書いて当選した。
緊張の面持ちで会場の
一番前に陣取り(20人ぐらいだったか)、ゲストで来ていた監督にも質問した。
いま思いだすと
赤面する内容だが、確か
「僕たちは、大森一樹を目指すんじゃなくて大森一樹を超えなければならない。」
といったと記憶する。
このオークションは終了しました。
吉川晃司も出ている三池崇史監督の
『漂流街 THE HAZARD CITY』のパンフレットもあるよ。

0