「そんなことないよ。オレは、いつでもHAPPYだよ。」
映画
<映画>と<列車>の関係について、
別の視点から見てみよう。
通勤列車の車窓を、なにげなく見てみる。
その四角の窓を
スクリーンとするならば、通り過ぎてゆく風景は、
まさに映画じゃないか!(家の窓では、風景が動かないので
絵画であってもMOVIEじゃない。)
ということで、メンフィスの流れる風景をバックに、遥か遠いYOKOHAMAから、エルビスを訪ねて列車(?)でやって来た工藤夕貴と
永瀬正敏からはじまる、
『ミステリー・トレイン』 のビデオが今日の1本。
前も書いたけど、ジャームッシュ版の
<グランド・ホテル>ね。(
ELVISも幽霊で出演。)
舞台は<列車>ではなく、本当に線路脇の<HOTEL>。
構成がかなり変わっていて、3話のオムニバスが、(映画の)時間的にはバラバラだけど物語的にはひと晩の同時進行。
3組の主人公たちは、同じHOTELで、同じ列車をながめ、同じ時間を過ごし、
明け方に同じ
銃声を聞く。(ベニーニの嫁が「
38口径だわ」と平然と言うのが、実は
マフィア関係者だったんじゃないか?と思わせて面白い。)
翌朝、何事もなかったように3組そろって去っていく時、はじめて映画(流れ)はひとつにまとまる。(列車にのって)
キャストで一番光ってるのが、
ZIPOOの点け方もきまってる永瀬クン。(66年生まれで年下だから、この呼び方でいいっしょ。)
当時は、相米慎二
『ションベン・ライダー』でデビューしたての
ガキだったが、初の海外作品で
工藤夕貴とHまでする大抜擢!
以降、山川直人
『バカヤロー3 クリスマスなんか大嫌い』天願大介
『アジアンビート アイ・ラブ・ニッポン』林海象
『我が人生最悪の時』利重剛
『BeRLin』手塚眞
『実験映画』石井聰亙
『五条霊戦記』行定勲
『贅沢な骨』ら同世代の監督から、ハル・ハートリー
『フラート』、フリドリック・トール・フリドリクソン
『コールド・フィーバー』ら海外勢まで、
しなやかに、ワールドワイドな
インディーズの星<star>となっていく。
(TVシリーズでも
『私立探偵濱マイク』で、ショーケン
『傷だらけの天使』優作
『探偵物語』の正統な後継者。)
そのうえで、石井隆
『死んでもいい』山田洋次
『息子』黒木和雄
『紙屋悦子の青春』鈴木清順
『ピストルオペラ』と鬼才・巨匠らの作品にもなにげに顔を出し、一時期
<なんてったってアイドル>を嫁にし、妹(濱マイク)の
『NANA』ともオツキアイする
したたかさも兼ねそなえる。
永瀬クンには、これからも若手監督のインディーズ映画に、軽いフットワークで出演していって欲しい。
かつてデビュー監督の映画には必ず出ていた
原田芳雄のように…。
オークションしたいひとは、こちらを見てね。
永瀬クン出演の、石井聰互監督の
『DEAD END RUN』のビデオはこちら。

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