中原俊監督の
『桜の園〜さくらのその〜』のリメイクを観る。
製作委員会に入っている
オスカー・プロモーションの力が入る。
米倉涼子、菊川怜(
室賀厚の
『GUN CRAZY』のコンビだ!)から上戸彩まで特別出演。
当然主人公、福田沙紀(次回作は三池の
『ヤッターマン』のアイちゃん。)もオスカーの所属。
個人的には、長身の陸上選手役の
杏が好きだが、やはり前作には遥か及ばない。
1990年の
『櫻の園』は、中原監督の代表作であり、
アルゴ・ピクチャーズの最高傑作でもある。
『ラスト・キャバレー』(金子修介)
『童貞物語4ボクもスキーに連れてって』(廣木隆一)と
当時、傑作を連発していた
じんのひろあきの脚本で、櫻華学園演劇部生徒たちがチェーホフの「桜の園」を演じる当日の朝から開演するまでの時間を
『真昼の決闘』的、ほぼ
リアルタイムで描ききった。
部長の中島ひろ子とヒロインの白島靖代がいっしょに写真を撮るシーンのみずみずしさ。
それを陰から見ていて一人タバコをふかす
つみきみほのせつなさ。
2年生のクセに彼氏(
『台風クラブ』で自殺する三上佑一)とお泊りする舞台監督、宮澤美保もサッパリしてて気持ちいい。
ラストの岡本舞と南原宏治の先生同士が歩くところに
桜の花びらが舞い散るシーンも叙情的だ。
で本日は、中原俊監督のVシネマ
『闇金の帝王 銀と金』 のビデオ。
題名で一目でわかる
『ミナミの帝王』的な作品。
『闇金の帝王 銀と金2』『闇金の帝王 銀と金3』『闇金の帝王 銀と金4地獄の裏麻雀』『闇金の帝王 銀と金5相続殺人』と第5作まで作られた。
(3作目以降は、同じにっかつ出身
『首都高速トライアル』『ラブ・ゲームは終わらない』の金澤克次が監督。)
豊原功補が、中条きよし演じる闇金屋
<金王様>と競馬場で出会い、弟子入りして親のカタキをやっつける。
初めからシリーズ化される予定か、今回は人物紹介が主でストーリーは単純。
中条の仲間に
『狂い咲きサンダーロード』の山田辰夫や<死神博士>天本英世が脇をかためる。
さて中原俊監督だが1982年の
『犯され志願』でにっかつロマンポルノデビュー。
『奴隷契約書鞭とハイヒール』『3年目の浮気』(
森田芳光脚本)
『イヴちゃんの花びら』『縄姉妹 奇妙な果実』(
石井隆原作脚本)とクールで都会的な作風でハズレがない。
中でも小田かおると仁科まり子に愛される西田健の
『初夜の海』が男の理想郷を思わす最高傑作だ。
烏丸せつ子がストリッパーを演じる
『メイク・アップ』から一般映画に進出したが、
大阪ロケに参加した後輩によると、
中原監督の顔は私に似ているらしい。
オークションしたいひとは、こちらを見てね。
天本英世も出演している
『激動の昭和史 軍閥』のパンフレットはこちら。

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