矢口史靖監督の
『ハッピーフライト』を観る。
瀬々敬久監督の
『フライング・ラビッツ』みたいな
スッチー(今はC・Aか)を主人公にした
コメディかと思ったが、
なかなかどうして、これは
日本版の『大空港』ではないか?
この映画の根本に流れるテーマは、
プロフェッショナルは非常事態の時に、どのように対応するか?である。
バードアタック(
鳥の衝突)で計器が故障したホノルル便。
その時、機長はどうするのか?管制塔は?C・Aは?グランド・スタッフは?
登場人物たち全てが、
乗客の安全を守るという大前提のために、自分が何をするべきか?
その
プロの行動は、観ていて
スガスガしい。
(新人スッチーの綾瀬はるかでも、頼もしい。あとチーフはてっきり戸田恵子かと思ってたら寺島しのぶだった。)
特に印象に残るのは、普段は
昼行燈みたいな
岸部一徳の気象担当と
おバカな後輩を従えてテキパキと動くグランド・スタッフの
田畠智子だ。(
『お引越し』のレンコちゃんも大きくなったな。)
普段は馴染みのない空港内部の様子も克明に取材している。
この辺は、アルミタラ・ピクチャーズ製作だから、
伊丹十三→周防正行からの流れだな。
で本日紹介は、本家の<エアポート>シリーズ第2弾
『エアポート`75』 。
当時はまさに、
パニック映画ブーム。
(お正月映画は、これと
『大地震』だった。)
今回は
ジャンボ機に
小型セスナが正面衝突。
副機長は
死亡、機長は大ケガの飛行機をどうやって着陸させるのか?
チャールトン・ヘストン、カレン・ブラックほかオールスターキャストのグランド・ホテル型式。
『エクソシスト』直後の
リンダ・ブレアも、病弱な可憐な少女で出てます。
さて<エアポート>シリーズと言えば忘れていけないのが
ジョージ・ケネディだ。
「大空港」「エアポート´75」
『エアポート´77 バミューダからの脱出』『エアポート´80/コンコルド』と
全作品に出演していて、それぞれで持ち前の
<タフ・ガイ>さを魅せる。
特に
カッコイイのが1作目の
『大空港』の飛行機の整備長役。
雪で動けなくなったジャンボジェットを、
「こいつのボディは、戦車より頑丈なんだぜ。」と
葉巻をくわえながら(禁煙じゃなかったの?)強引に動かしてしまうところは、いつ見てもホレボレする。
オークションしたいひとは、こちらを見てね。
矢口史靖 監督の
『裸足のピクニック』のビデオもあるよ。

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