パパタラ・ガリバー・スイフト終了。
よかったと思う。
観客の反応もいいみたい。
アンケートの量を見ればわかる。
いつも厳しい意見の知人もめずらしくストレートによかったと言ってくれた。
ライブ演奏、松本くんの音は、浜辺の老人から赤ん坊への変身のシーンのワーグナーのようなオーケストラから最後に猫は食われてしまったことなどどうでもよくなってしまうようなサンバのへ一気に変わり、と手を振る巨大赤ん坊と、全員がグランドフィナーレよろしくいままで演ってきたそれぞれの役でヤノベさんの作った球体オブジェにあるものは乗りあるものは押しながら回転、自転して全速力で駆け回るラストシーンまで別レイヤーのエクスタシーに押し上げる。
思わず溢れる感情を制御できないほど、自分の体より大きな物体たちが舞台上をぐるぐるまわる。観客との興奮の共感を実感する。
公演一週間ほど前、このラストシーンを作っているとき、演出の小池氏がそれぞれクラウンとして演ってほしいと言っていた。みんなどうもピンと来ないらしかったが、僕にはなんだか腑に落ちた。いままで散々必死に1時間半作ってきたものを、自分を、やってきた舞台全部を笑ってしまおうかという試みなんじゃないか。
また、このラストの直前の池野の役いいなあ、やりたいなあ、と(妬ましくも)思った。一番好きなシーン。ここ、いつも出待ちで袖のモニターで見てた。池野と田中アッコのからだ半分ずつしか映らないのだが、散々老人たちが(ジョナサンの分身か)老人のメタファーとしてのダンス、へべれけダンスを踊り倒した後、一人とり残される老人ジョナサンが、サルにどつかれ、老人仮面をはずされ、赤ん坊に変身するのだ。
サルにどつかれて老人から赤ん坊へ、というのがさすがコイケ氏、というところ。
タラフマラリアリティ。
僕らの仕事はうそを本当にすることだ。
リアリティ。
夢なのかほんとなのか、ゆめも本当に一部のような、、、、
あれ?夢だったのか。今が夢なのか???
なんだか未来世紀ブラジルを思い出して、、、。

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