映画『
グエムル -漢江の怪物-』を先日DVDで観た。
面白さは5段階は評価で4.0、面白かったっス。
スピルバーグの『
宇宙戦争』ほど残酷ではないが、毒も多いし決して子供向け映画などではない。
てゆーか「トラウマになるから子供は観るな。敢えて見るなら覚悟して観ろ」って感じっス。


お薦め度の5段階評価
怪獣映画好きには 4.5前後
韓国映画好きには 4.0前後
歴ヲタ韓国ヲタには 4.5前後
それ以外の方には 3.5前後
日本人的にはあのラストはエンターテイメントとしては納得いかないが、それは
民族性の違いなんだと思う。

或いは初めから
娯楽性をある程度犠牲にしてでも社会風刺や問題提起を優先させる狙いがあったのかも知れないとおいらには感じられた。
またお国柄なのか、激しい感情表現はおいらには今いち性に合わなかったっス。
遺影の前で家族が泣き叫びながら弟が兄をなじって低空ドロップキックを見舞うシーンがあるのだが、日本人的には「泣くかなじるかドロップキック見舞うかどれか1つにしろよ」と言いたいし、そこを敢えて全部やりたいのなら「1つずつ順番にやれ、一遍にやるな」と思ってしまいました。
その辺りにも民族性の違いを感じてしまいました。
日本人の立場で言えば脚本的には家族(登場人物)の人数が多すぎると感じる。人数を減らせばその分もっと単純で判り易い話の展開が出来るとは思う。
作中の各々の家族構成員には
現代韓国社会の何かを象徴させる何らかの意味が込められているから登場人物としての家族の人数を減らせなかったのだろうとは感じる。

しかしながらその辺りの難しそーな所は日本人の観る娯楽作品としてはどーでもいい所でもあるとも思う。
この映画を観ていたら、何年か前の
在韓米軍の装甲車が女子中学生を轢いて死なせて基地に逃げ込んだ事件を思い出してしまった。

おいらに記憶違いがなければ、韓国の抗議のデモ隊が夜中に基地へ火炎ビンを投げ込んで門番の詰め所みたいな建物が燃えている映像はその時のものだったと思うが、個人的には妙に印象に残っているっス。
作中ではグエムルに対する
火炎ビン攻撃のシーンにはカタルシスがあったよ。

グエムルって言うのは
在韓米軍・或いは在韓米軍の存在が必要な今の韓国の厳しい現実の象徴なんだろーなぁ、とも個人的には感じました。
この映画は
娯楽作品というよりは問題提起の作品なんだと思う。少なくてもそう言う色合いの方が強い作品なんだと思います。
同じような怪獣映画ならおいらは『機動警察パトレイバー』の劇場版アニメ3作目『
WXIII 機動警察パトレイバー』の方が好みだけど、それでも『グエムル』は充分に面白いよ。ちょっとお薦め。
スピルバーグの『
宇宙戦争』よりはずーっとマイルドだしね。
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