思う所があって『
六番目の小夜子』読みました。

先日書いた通り面白かったので感想をUPします。
この小説はジャンル的にはファンタジーと言うことらしいですが、おいら的にはジュブナイルと言う方が妥当かも?とも感じました。
でもホラー分もちょっと入っているのかも。
面白かったけど長いっス。
内容的には、謎の転校生は才色兼備の完璧美少女,しかも最強?、って感じ。
そんな
沙世子という名の転校生が昔から
サヨコ伝説の伝わる進学校に転校して来る高三の春から物語が始まります。
サヨコ伝説の謎解きとサヨコVSサヨコの駆け引きにおいらは引き込まれましたが、読み終わって見ると実は沙世子VS s …、
これ以上書くとネタバレになりそーなのでもう止めます。^^;
そんな訳でこの作品の本筋とは違う末梢の部分の感想を少し。
まず初めに物凄く大きなお世話ですが、この作品の中高生の読者に1つだけ言わせていただきたいのは"大学受験はそんなに甘くない"と言うことです。
作者よりも偏差値の低い大学を出たおいらが言っても説得力は低いとは思いますが、一受験経験者としてはそこは言わねばならぬような気がします。
作中の沙世子や
関根秋のように大学受験以外のことに深入りしながらも大学受験で大成果を上げる秀才や英才は世の中にはいなくもないかとは思いますが、だからと言って全ての読者が沙世子や秋のようになれる訳ではないと思います。
しかし受験生とは世間が思うほどには暗くはないという点には大いに賛成したいです。
おいらには大学浪人の経験はないのですが、少なくても高三の現役受験生についてはそうだろう思います。
実は受験勉強ってハマると結構面白かったです。向き不向きはあると思うし程度にもよるかと思いますが、面白い面もあると思います。
作中のように気の合う友達と一緒にお互いに励まし合いながら勉強すれば尚更理想的だろうと思います。
沙世子のセリフに世の中学歴偏重主義なのに学問の地位が低い、というような内容の一節があります。
学歴偏重なのに学問の地位が低いのは、世の中が学問を主に子供を偏差値で選別する為の道具としてのみに利用しているからであり、それに嫌悪感を抱いた子供達は(大人になってからも)学歴偏重社会のみならず学問そのものをも嫌悪するようになるからではないでしょうか?
もし学問が子供を選別するふるいとしての機能しか果たせないのだとしたら、学問はまさしく忌むべき禍々しき悪しき道具にしか過ぎないのでしょう。
実際にはそうではないのにそう思われてしまうから学問の地位は低いのではないか?そんなことを思ってしまいました。
そのような道具の犠牲になることを権威や圧力をもってして子供に強いるのなら、学校と言う場所はまさに悪の帝国だと言えるでしょう。
・・・言いたいことはまだまだ山のようにあるのですが、長くなるのでもう止めます。(^^ゞ
以上、物凄く枝葉な部分についての個人的感想でした。
『六番目の小夜子』は昔NHKでドラマ化されていますが、当時は続きもののドラマを毎週続けて観る根気がなかったので観てませんでした。

そのドラマが面白いのかどうかをおいらは知らないのですが、DVDは出ているようですね。でも取り合えず近所のレンタル屋にはなかったです。orz
この小説自体がいかにもドラマ向きな作りにも思えるので興味は惹かれます。機会があったらチェックして見たいっス。

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