『
マリア様がみてる』シリーズの新刊『
フェアウェル ブーケ』を発売日に読みました。
せっかくなので、この機会にごく個人的な感想を少しだけ。
今回の新刊は
短編集でした。

『マリみて』の短編集では、短編と短編をつなぐ「
のりしろ」部分がいつも本編になっております。
今回の新刊でもその
本編が少しだけ進行しておりました。
本編の進行が気になる人には要チェックかと。
以下、
ネタバレあり。
注意 !!
瞳子さんは相変わらずな所があって面白い。何も鼻で笑うことないのに、って思って見たりなんかして。
作中のある出来事に対して、
祐巳さん視点では「そういうこと」を「気にするような妹ではない」と書かれておりますが、一読者的には「絶対気になってるよなー」って感じてしまいました。(^^)
すーっと息を吸った時に、気にしていないように見せる“仮面”を被ったのではないかと。
そう思う方が面白いので、個人的にはそう思うことにするっス。…レシピレシピ言ってる所がかえって怪しいし。
そんな瞳子さんの全てを受け入れている
現ロサ・キネンシスに、ある種の貫禄を感じました。

ただ…、自分が親切にした相手の顔を覚えていないというのは、その相手にとってはショックなことでもあると思います。現ロサキネンシスの“そういうところ”は、
ブゥトンである瞳子さんが今後ともフォローしなければならないのだろうと思います。^^;
短編は7本ありましたが、そのうちの1本だけ感想を少し。
『
プライベートTeacher』は昨今の経済情勢を省みるに、『マリみて』にもコレ系のお話が遂に来たかー、って感じであります。
金銭面でここまでシビアなお話は、『マリみて』シリーズでは今まで他に無かったのではないかと。

あくまでも昔のお話として書かれているようですが、むしろ現実社会では今後これから増えてゆく事例なのではないか?と個人的には大いに危惧しております。
世の中には何処かに矛盾があって、
社会政策や教育政策の杜撰さのシワ寄せを選挙権の無い未成年層が蒙るのもその1つかと思います。
作中の
貴良さんのような人にこそ学問は必要だし、その後の
華奈子さんは学業の機会を決しておろそかにはしないのだと思います。
…3冊目の『
いばらの森』で
三奈子さまが過去の実例として挙げていた“
データ”って、ひょっとしてこのお話なのかも? とも個人的には思えてしまいました。
…違うかも知れないけど。
本編の
乃梨子さんについては、7月の段階では(少なくとも祐巳さん視点では)妹はまだなのかも。
紅薔薇ファミリーと
黄薔薇ファミリーはまだ落ち着いたばかりなので、動くとしたらまずは
白薔薇ファミリーなのではないか? と、ごく個人的には予想していたのですが・・・。
志摩子さんを一目見て惹かれたり、笙子さんを一目見て「あ、可愛い」と思ってしまったりする乃梨子さんは、蓉子さま同様に面喰いな所があるようなので、割と早くに妹候補を見つけるのではないか?とごく個人的には期待しておりましたが、(少なくとも祐巳さん視点では)まだっぽいようです。
それとも、桜の季節は志摩子さんにばかり見とれていた …のでしょうか?
今回の新刊や前々刊の『
私の巣(マイネスト)』では7月の様子が描かれておりましたが、『
リトル ホラーズ』以降の4,5,6月の頃の様子はまだ明かされてはおりません。



またラストの短編『
薬香草茶話』

などは、今後の展開の伏線にもなっているような(避暑地の因縁に決着を付ける伏線にもなっているような)気もします。
その辺りの所は今後の続刊を期待して、気長〜に待ちたいと思います。(^^)
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