『
スターシップ・トゥルーパーズ2』の地上波OAを先日の深夜に観たので、この機会にあまりネタバレにならない程度にごく個人的な5段階評価&感想等を少々UP。
面白さ 3.0 未満
お薦め度 3. 0未満
社会風刺度 5.0
映画『
スターシップ・トゥルーパーズ』のシリーズは今の所『1』〜『3』までありますが、
この『
スターシップ・トゥルーパーズ2』は映像的には『
1』や『
3』ほどの派手さやケレン味がありません。
シリーズの中でも蟲が最も気持ち悪いのがこの『2』ですが、蟲が気持ち悪いだけに、それを埋め合わせるような映像面での派手さやケレン味も併せて欲しい所です。
しかしこの物語は密閉空間での
籠城戦・白兵戦に終始するので、映像的には物凄く地味です。艦隊戦も空中戦もありません。見るからに
低予算映画っぽい感じがします。
ただ、地味なら地味でもっとアホアホで笑いを取れば良いのに、ただでさえ地味なのに、その上更にクソマジメな作りなのがツマラナイ所です。

『1』や『3』に比べて、
地球連邦軍のアホアホ
プロパガンダCMが少ないのも、個人的には物足りない所でした。
良い点としては、『
1』や『
3』にも通底する
軍国主義への逆説的な批判精神が大いに健在な所です。

一見すると軍国主義的な英雄賛歌にもなっておりますが、大人が見れば、実は逆に「ダマされてヒーローなんかになるなよ」ってゆー真逆のメッセージにもなっております。
映画の『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズは、逆説的なブラックユーモアに溢れております。
この辺りの
ブラックユーモアの“
毒”を理解できていないと、この『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズは、
大変に恥ずかしい勘違いをさせられてしまう恐れも無くは無いと思います。

その意味では極めて“
大人向き”な映画だと思います。

ブラックユーモア好きな大人にはこのシリーズ映画はお薦め度は高いかと。
今回の『
2』については、特に母親の軍国主義に対する本能的な拒絶反応の描写が、蟲に対する拒絶反応と同じような描写で大変に素晴らしいと思います。

軍国主義で思想を統一された人類なら「実は蟲の社会と大差ないとい」うメタファーでもあるのかと感じます。
そしてそのような人類社会なら「人類は蟲ばかりでなく、自らの軍国主義体制からも皆殺しにされかねない」という意味にすらも受け取れるかと思います。





その意味では「連邦軍の兵士たちは、実は蟲に食い破られるまでもなく、そもそも蟲と同類なのではないか?」という痛烈な批判すらも込められているように感じました。
今回の『
2』は映像的にはツマラナイですが、メッセージ性については『
1』や『
3』にも決して劣らず、渋くてカッコいいと思います。




個人的にはこれで『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズを3作品ともチェックできました。


そんな訳でこの機会に『スターシップ・トゥルーパーズ』シリーズの個人的な順位を。
面白さ順としては個人的には
1作目
>3作目
≫ .....2作目
の順で面白いと思います。
お薦め度順では個人的には
1作目
≧3作目
> ...2作目
って感じであります。
『
スターシップ・トゥルーパーズ2』は、『
1』や『
3』を観て面白かった人限定で、まぁまぁお薦めかと思います。
しかしながら日本のヲタ的には、同じ原作をアニメ化した1988年のOVA『宇宙の戦士』の方が『スターシップ・トゥルーパーズ2』よりもお薦め?かも。
ただ、『宇宙の戦士』を今更わざわざ観るのなら、その前に『トップをねらえ!』&『トップをねらえ2!』や『ほしのこえ』の方が先にお薦めだし、『ブルージェンダー』の方が面白いかも?
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その時の前売り半券 →

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