今年の夏のジブリアニメ『
思い出のマーニー』を8月上旬に平日を狙って地元で観て来た。
今更ですが、折角なのでごく個人的な5段階評価&感想等を以下、極力ネタバレしない範囲で少々。
この映画は“謎解き”の要素が強いので、まだ観てない人にはネタバレさせてはいけないタイプの内容かと思います。
原作未読の人の場合は、ネタバレなレビュー等を読まずに観る方が良いかと。
面白さ 5.0
お薦め度 4.5
人それぞれの好みもあるかとは思いますが、おいら的には5.0。
地味だけど手堅くて心に染み入るタイプの映画かと。
「女子向きかも?だけど野郎も可」,「子供向きだけど大人も可」って感じ? 個人的には超お薦め。
良い意味で、いかにも“児童文学”って感じの物語で、夏休みの子供向け映画にふさわしい内容だったと思います。


個人的には『
借りぐらしのアリエッティ』や『
コクリコ坂から』よりも面白かった。
『
風立ちぬ』より面白いか? と問われれば、その辺りは好みの問題かと。
大人のデートムービーとしては『風立ちぬ』、そうでければ『思い出のマーニー』という所かと。
原作は未読でしたが、恐らくは原作が物凄く良いのではないか?と映画を観た時点ではそう感じました。
もちろんそうは言っても、その原作の良さを生かし切れたアニメ版の製作陣も大いに評価されるべきだと思います。

パンフ買いまスた。 表紙と裏表紙
そんな訳で原作にも興味が沸いたので、後日とりあえず岩波版で読んで見た。


原作版では
2つの世界大戦が家族4代に渡って影を落としております。
原作版には原作版の良さがありますが(謎解きの要素なら原作版の方が詳しいかと)、原作版を読むと今回のジブリ版はアニメ用にかなり脚色されていたことが判ります。


舞台を今の日本に置き換えていたり、エピソードの順番が入り組んでいたり、映画の尺に収めるために登場人物が大幅に整理されていたりもします。
しかしそれだけではなく、原作を基にしてアニメ用にシナリオが更に良く練り込まれているので、アニメ作品としては原作版以上に物語が良くなっていると感じます。
その意味では今回のジブリアニメ版は、原作既読の方々にも充分に楽しめる内容かと思います。
以下は今回のアニメ版に限っての個人的な感想。
本筋には関係の無い感想ですが、
JR北海道の
特急気動車や普通列車の描写はポイント高いと思います。
特急気動車は恐らくは283系「スーパーおおぞら」、普通列車はキハ54ではないかと。(ちがってたらゴメンね)
今の時代的には
JR北が注目されるのは良いことだと思います。
花売りの少年は、このアニメ版では
十一だったのではないかと。
伸子の扱いが原作に比べると大変に良くなっております。伸子にも救いを描いた脚本には好感が持てました。
キャラ的には
安奈でも
マーニーでもなく、『トトロ』の「メイ」と『魔女宅』の「トンボ」を足して2で割ったよーな第3のキャラ・
彩香にやられまスた。
彩香には『トトロ』の「さつき」を男にしたよーな頼れる兄貴がいて、この兄妹が雨の中で倒れている安奈を救ったりもしております。
マーニーは
湿っ地屋敷や昔の日記を“よりしろ”にしているようにも思えます。
彩香は湿っ地屋敷やマーニーの昔の日記を大切にするだろうから、マーニーは今後も安奈の困っている時には再び現れることも(今回のアニメ版の脚本なら)もしかしたら可能なのではないか? と(希望的観測も込めて)そう感じてしまいました。
…まぁ、『ノートルダムの鐘U』のような続編は無いだろうとは思うけど。^^;
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