『
アンネの日記』を読んだ。
大変に重厚な本であり、その書評は当ブログには荷が重いので、ここではあくまでもヲタ的な感想だけにとどめたいと思います。
今年の正月にNHKラジオの朗読を少し聞いたのがきっかけで、現代人の大人の一般教養,一般常識の一環として、人並みに目を通しておこうと思い立ちました。
個人的にもそろそろもぉいー年こいているので、ヲタヲタばかり言わずに偶には一般人としての教養,常識の一環として、固い本にも触れてみようと思ってみたのであります。
本当なんです。信じて下さい。
しかし実際に読み始めて見ると、ヲタ的にも萌え萌えで超お薦め。
一般の方々にももちろん充分にお薦めなのですが、ヲタ的にもマジ超“激萌え”。全くの予想外な、超萌え萌えな展開で驚きでした。
日記の中の
アンネ・フランクは、“萌え”を体現してるっス。
軍ヲタ的にも序盤の隠れ家生活を始める前後の描写がスパイ映画っほくて熱いです。臨場感・緊張感がハンバ無いです。
また同時に大戦中のオランダの首都
アムステルダムの様子も、アンネの目を通して細かく描かれております。

この辺りについては、同じユダヤ人の視点から大戦中のポーランドの首都ワルシャワの様子も詳しく描かれている映画『戦場のピアニスト』などとも併せてお薦めかと。
『戦場のピアニスト』はどちらかと言えば“燃え系”だと思います。
おいらの使っていた昔の高校の教科書に
永井荷風の日記『
断腸亭日乗』の
東京大空襲による罹災の箇所が載っておりましたが、この『断腸亭日乗』が“
枯れ系”だとすると『アンネの日記』は“
萌え系”だと思います。
太宰治の『
津軽』などとも時代的には完全に一致しておりますが、それに比べてもやはり“超萌え萌え”であります。
てゆーか、萌え萌え過ぎ。^^;
当初はアンネのおとーさんが全文を公刊しなかったのも当然かと思います。
『アンネの日記』はアンネの死後に、家族の中でただ一人戦後まで生き残ったアンネの父によって出版されますが、その際に当初は一部公開されなかった箇所もあるそうです。
母親に対しての厳しい表現の箇所や、“萌え萌え”過ぎな箇所などだそうです。
とゆー訳で、大人の立場で子供に読ませる場合には、かつての限定された版などの方が無難かと思います。
逆に、自らの意思で読みたい,或いは読もうと思えた場合には、今の時代なら完全版の方がお薦めかと。
個人的には“萌え”が目的で読んだ訳ではなかったので、いきなり完全版を読んだのは失敗だったかも。
萌え萌えだけど、長かったっス〜。
読書が苦手な人や時間の無い人の場合などは、まずはかつて限定版などの方が無難かと思います。
この本を読むにあたっての留意点としては、世の中にはこの作品を
政治利用しようとする相対する様々な勢力があることかと思います。
この作品がどんなに素晴らしいからと言って、それがユダヤ人が他のある民族への迫害・排撃を正当化する免罪符などには決してならないでしょう。
また逆に、後のユダヤ系某国の行為をもってして、この作品『アンネの日記』を論難するのは筋違いだと思います。
出自とか
民族とか
性別とか
世代とか
立場とか
権益とか、そーゆーのを一切抜きにして、予断や偏見を持たずに、人として素直に読むのがコツかと思います。まぁ、それがなかなか難しいことではあるのですが。
個人的にも10代の頃とかは、「男児たる者、女子の書いた日記なんか読めるかよっ!!」とゆー抵抗感もありましたが、いろんな意味でおいらアタマ固くて損してたかも。
『アンネの日記』は唐突に終わってしまいます。もっと続きを読みたかったと思っている読者は世界中に沢山いるのではないでしょうか。
その辺りの所はよく知られている歴史的な事実なので、当ブログでは細かくは触れませんが、…とにかく生きていて欲しかったと思います。
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