個人的に
台湾には縁もゆかりもございませんが、
台湾の独立への諸条件については日頃から何となく感じていることがあります。
台湾問題については全くの一ド素人ではありますが、自分なりの考えをまとめておきたいと思います。
ホントーにマジで一ド素人なので、ツッコミ所が満載な内容になるかとは思いますが…。^^;
まず大前提として、
台湾の帰属問題は台湾人自身が決めることであって、何処のヨソ者であっても台湾の内政に干渉するのはスジ違いであると思います。
「
台湾人は中国人ではない」のか,「
台湾人は中国人でもある」のかは、あくまでも
台湾人自身が決めるべき事柄だと考えます。
民族自決の原則は守られるべきだと考えます。
その上で一日本人的なエゴに基づく希望としては、台湾には今後とも日中間の地理的,軍事的な緩衝材であり続けて欲しいと望みます。
韓国が北鮮に対しての日本にとっての地理的,軍事的な緩衝材でもあるように、台湾もまた中国に対しての日本にとっての地理的な緩衝材でもあります。
今後ともその効能を永続的に発揮し続けて欲しいと一日本人としては希望します。
旧ソ連に対しては昔は満蒙2ヶ国が日ソ間の緩衝地帯ではあったようですが、戦後はソ連やロシアに対しての日本にとっての緩衝材になってくれる国や地域が存在しない状況が、日本にとってはロシアの脅威がより大きい所かと感じます。
台湾が独立に焦って失敗して中国領になってしまうことには断じて反対です。そんな事態に陥るくらいなら、今の状態を末永く保ってくれる方が良いと考えます。
もしも台湾が中国の領土となり北京政府の軍事的脅威が沖縄に直接的に及ぶとしたら、一日本人としては大いに不安だからです。
もし仮に台湾が中国に帰属する決断を将来したとしても、その場合には
一国二制度のシステムを最大限に活用して、北京政府の軍事的脅威が南西諸島に直接及ぶことの無いように(せめておいらの生きている間だけでも)して欲しいと望みます。
その意味でも、今後の香港情勢については大いに注目であります。
しかしながら台湾の帰属問題はあくまでも台湾人自身が決めるべき事柄であって、日本人や北京政府や米国などのヨソ者が外部から干渉するべき事柄ではないと考えます。


以上、前提、終わり。
次に、もしも台湾が非“中国“として独立する場合の諸条件を自分なりに考えて見た。
国号,国旗を変更する。
中国国民党を解党する。
台北の故宮博物院の文物を中国に返還する。

台湾国内の“中国人”を台湾人に“
帰化”させる。

台湾に対する国民党の過去の侵略行為については基本的には大筋として
恩赦を下す方向とする。
金門島について
おいらが思いつく範囲だけでも等々があるかと思います。
以下、各項目ごとの補足説明を少々。
国号,国旗を変更する。
国号,国旗等は変えるべきと考えます。
台湾しか実効支配していない台湾政府が“中華”民国を名乗るのは、外から見る限りでは
あまりにも無理があるように思えます。
『
中華民国』などと言う大きな国号を掲げていても、実態としては“
台湾民国”或いは“
台湾共和国”と言った所でしかないでしょう。
“中華民国”などと言う身の丈に合わぬ大きな看板を掲げることによって、国家としてはかえって外交的,政略的,戦略的に大きな隙を生じさせているようにも思えてしまいます。
国の名前を実情に合わせるべきと考えます。台湾は“中国であること”を辞めるべき(或いは諦めるべき)だと思います。
国旗についても、その“中華民国”の国旗ではなく、台湾独自の国旗を新たに定めるべきかと感じます。
その上で台湾は、“中国”としてではなく“台湾”として国連への加盟を目指すべきかと考えます。
中国国民党を解党する。
中国国民党は大陸から来た
中国人の政党であって、元々の台湾人の政党とはあまり言い難いのではないしょうか?
また中国共産党と中国国民党は長い内戦を戦った仇敵であり、台湾に仇敵たる中国国民党がある限り、今の北京の共産党政府は「2つの中国は認めない」と主張し続け、真の中国統一を目指し続けるより他に道は無いのでしょう。
国民党政府も大陸から台湾に追い落とされた直後の頃は
台湾から大陸への逆侵攻を唱えていた時期もあるようですが、それでは大陸の中国人が心穏やかでいられる筈がありません。
北京政府の立場に立てば、それは解る話だと思います。
外から眺めている限りでは、台湾政府(或いは中国国民党)は北京の共産党政府がもしも瓦解した暁には、大陸への逆侵攻の野心を未だに捨て切れてはいないのではないか?と個人的には勘繰ってしまいます。
しかしその場合であっても、中国のことは中国人自身が決めれば良いのであって、台湾は中国に内政干渉すべきでないと考えます。
台湾一国のみの国力では広大な中国大陸を治められる筈がありません。今の台湾の国力は旧日帝から帝国本土(現日本国)を差し引いた分しか無いでしょう。常識的に考えて、それは無理というものだと思います。
台湾が大陸に軍隊をもってして介入した所で、恐らくは旧日帝陸軍の愚行を繰り返すだけでしかないでしょう。
米国の莫大な軍事援助を受けながらも中国共産党との内戦に敗れて大陸から追い落とされた時点で、勝敗は完全に決着が付いているのだと思います。
1960年代に大陸の共産党政府が核実験に成功していることも、状況に対して更なるダメ押しにもなっていると思います。
以上のことを鑑みて、中国国民党を台湾の側から自発的に解党して、大陸の共産党政府からの疑念や不安の材料を予め払拭しておくべきではないか?と個人的には感じます。
少なくとも、せめて『中国国民党』と言う名称だけでも変えるべきかと考えます。

台北の
故宮博物院の文物を中国に返還する。
台北の故宮博物院にある中国の歴史的な文物は国民党が大陸から追われる際に北京の故宮博物院から持ち出されたものであるとも聞いております。
国民党政府が『中国』を代表する政府であることを文化的に担保するために持ち出されたものでもあるのだと思います。
それらはあくまでも
中国人の歴史的文物であって、
必ずしも台湾人の歴史的文物とは言い難いでしょう。
それらを持ち出した行為自体が過ちなのであって、本来の所有者である所の中国人民に速やかに返却するのが道理だと思います。
この方策への北京政府側の対抗策としては、それらの歴史的な文物をたとえ返却さたとしても北京政府の側からはまた別の歴史的な文物を台湾側に積極的に貸し出して、台湾文化の独自化や中国離れを防ぎ台湾文化の中国文化への一体化を常に図り続けるべきかと考えます。
また、北京の共産党政府の側には『
文化大革命』での伝統文化の破壊の前例も過去にはあるので、人類的な遺産でもある中国の歴史的なそれらの文物を、台湾政府の側にもある程度の分量を保管させる方がリスク回避の面ではより安全かとも思えます。

台湾国内の“中国人”を台湾人に“
帰化”させる。
帰化させるまでも無く、台湾域内で世代交代を繰り返せば、内戦後に渡ってきた中国人の子孫たちもまた自然に台湾人化するのではないでしょうか?
ただし、それを法的に担保しておく必要も場合によってはあるのではないか?とは感じます。
先祖に内戦後の中国人がいるからと言って、その子孫たちが差別や逆差別をされることがあっては決してならないと考えます。
それらの行為や状況は、北京政府に対して“つけ入る隙”を与え兼ねないからです。

台湾に対する国民党の過去の侵略行為については基本的には大筋として
恩赦を下す方向とする。
台湾国内で元々の台湾人と国民党系の中国人との間にもしも騒乱が発生してしまった場合には、北京政府に「中国人の保護」を名目として台湾に軍事介入する口実を与えてしまいかねません。
もしもそのようなことになってしまえば、台湾国内の台湾人と国民党系の中国人は共倒れして、北京政府に“
漁夫の利”を与えてしまうことにもなるでしょう。
(直近の事例で言えば、クリミア半島における露軍の例にあてはまるかと思います。)
外国のこととは言え、それは日本人的にも看過し得ない剣呑な事態だと思います。
そのような最悪の事態を予め回避するためには、台湾国内での一定程度の免罪や恩赦は不可欠かと考えます。
もし仮にいよいよ台湾独立となったとしても、それでもなお“
台湾の台湾化”にどうしても納得のできない台湾在住の中国人は、個人的に大陸に帰るなり他の華僑の国に移住するなりする他は無いのだろうと考えます。
金門島について
金門島については、ボールは北京政府の側にあると感じます。
金門島については、北京政府はこの存在を逆手に取って利用して、(沿岸部も含めてその地域一体を)
中台貿易の一大拠点として、
中台共に大いに儲けるのが最善の策かと考えます。

金門島のエリアにわざわざ進出して来る外国資本は恐らくは少ないでしょうから、
中台双方にとっても他国に対して有利な貿易拠点になるかと思います。
逆にもしも金門島を武力で制圧してしまうと、中国は金門島という経済発展の要素の1つを失うことにもなるでしょう。
台湾の反発や不審を買い中台貿易が冷え込むばかりでは済まず、他の多くの国々からも警戒されてしまうでしょう。
経済的な損得勘定を永い目で見れば、北京政府にとっても“損”の方が大きいのではないでしょうか?
大陸本土の広さに比べれば、金門島はごく小さな島に過ぎません。
犠牲を出してまで武力で制圧するよりも、貿易拠点として利用する方が、北京政府にとっても経済的に“得”なのではないかと思えます。
もし仮に台湾政府が金門島を手放したがったとしても、北京政府は台湾政府をなだめすかして金門島を持たせ続けるべきか?とも考えます。
寧ろ金門島の大陸側沿岸部を北京政府の側でも貿易拠点として開発して、
中台共に大いに儲けるべきかと考えます。

そしてそれは、恐らくは
香港についても全く同じようなこと,似たようなことが言えるかと思います。
・・・・・個人的に日ごろ感じたり考えたりする範囲内での台湾独立への諸条件については、だいたい以上であります。
恐らくはまだまだ足りない点があるかとは思いますが、個人的に思いついた範囲としては以上であります。
日本としては、
憲法9条を(少なくともその
第1項だけでも)
台湾に“輸出”すべきかと考えます。
台湾の国力では大陸本土への逆侵攻など物理的に出来ないのだし、国連から国連軍への参加の要望があったとしても中国の巨大な軍事力がすぐそばにある限りは、台湾は軍隊を国連軍として遠い外地へ送り出すことも恐らくは不可能でしょう。
軍事的にはあくまでも防御に徹するのであれば、台湾は9条を掲げて自らは決して武力衝突の意思の無いことを予め内外に大いにアピールしておくべきかと考えます。
一ド素人的な考えとしてはそんな感じであります。
日本にとっての緩衝材でもある台湾や韓国の国情が安定していないと、いずれは日本にも災いが及びそうで不安に駆られます。
せめておいらの生きている間だけでも、それらの国々には安定していて欲しいものだと思います。
もし仮に大きな変化が起きたとしても、それは平和裏な問題解決であって欲しいと望みます。
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