『
長門有希ちゃんの消失』のアニメ版については当ブログでは過去に2度ほど触れておりますが、その後、原作が完結した後も当ブログ的には投げっ放しなままでした。
そんな訳で今回は
(7月7日だし)この機会に完結した原作版についても触れておきたいと思います。
『長門有希ちゃんの消失』の原作版は全10巻で完結しており、最終巻の第10巻が今年の2月に出版されております。
そのうちの前半部分1〜5巻までの内容が2015年
(平成27年)春にTVアニメで約1クール分がアニメ化されており、時間軸で言うとアニメ版は主人公である長門さんたちの“高一の冬〜高二の夏休みまで”の内容です。
この部分については以前アニメ版について触れた時の当ブログの内容と重複してしまうので、今回はアニメ化されていない後半部分6〜10巻について主に触れてみたいと思います。
以下、ネタバレあり。注意 !!
アニメ化されていない後半部分6〜10巻は、時間軸で言うと“高二の秋〜卒業(orその後)”の内容でした。
『長門有希ちゃんの消失』の原作版6巻では、シリーズ本編の9冊目『
涼宮ハルヒの分裂』から登場する
佐々木と
周防九曜が『長門有希ちゃんの消失』の方にもいよいよ登場して来ます。
この世界では、周防よりも佐々木の方が長門さんにとっては強敵かも。
(周防はこの世界ではあまり長門に接触して来ないようです。)
佐々木の出現に戸惑う長門さんを
朝比奈さんが励まして焚き付けます。
『長門有希ちゃんの消失』での朝比奈さんは本編と同じく“天然”ではありますが、長門さんにとっては守護天使のようでもあります。
(それは鶴屋さんにも言えることかと思います。)
本編での朝比奈さんが“昔も今も長門が苦手”なのは、長門の気持ちを解っていながら『長門有希ちゃんの消失』での朝比奈さんのようには長門の力にはなれなかったからではないか?とも思えてしまいました。
『長門有希ちゃんの消失』での長門さんは、長門の求めても得られなかったもう1つの有り得た理想の人生だったのではないかと感じます。(特に7〜9巻の辺り)
この別の世界での記憶を必要とするほどに、本編での長門の今後は厳しいものになるのかも?とも思えてしまいました。
しかしながらその長門さん以上に
朝倉さんがこの世界では報われているようにも感じます。
個人的にも元々「朝倉にも救いを」と思っていた一読者だったので、朝倉さんの報われた姿は嬉しかった。
9巻では朝比奈さんや鶴屋さんの先輩世代が一足先に卒業します。
最終巻の10巻では朝倉さんの長門さんからの自立が描かれているようにも思えます。
一見すると、長門さんが朝倉さんに依存しているようにも見えますが、実は朝倉さんの方こそが長門さんにより依存し続けていたことが読者側にも明かされます。長門さんは昔からマイペース過ぎ(
黄緑さんも)。
黄緑さんがいい味だしてます。アニメ版の黄緑さんより面白みがあるかも。
シリーズ本編では朝倉はハルヒに頑なに無視され続けますが、『長門有希ちゃんの消失』ではハルヒが朝倉さんの良き相談相手にもなっております。
長門さんも黄緑さんもマイペース過ぎるので、せめてハルヒが朝倉さんの悩みを聞いてあげないと、朝倉さんは本編の朝倉ように最悪の形で不満を爆発させてしまうのかも?
キョンは話し相手,聞き役としては非常に“優秀”ではありますが、やはり女子の相談相手も朝倉さんには必要かと思います。
ハルヒが朝倉に興味を示せば、朝倉の本編での本格的な復活も可能なのかも?
朝倉さんの決心により、長門さんと朝倉さんは友情を保った上で依存し合う関係を解消し、少し寂しさは残るけど、お互いに自立して行く未来を選択します。
長門の望む朝倉との人間関係だったのだろうとも思えました。
因みに、シリーズ本編の7冊目『涼宮ハルヒの陰謀』から登場する藤原は『長門有希ちゃんの消失』には登場しません。←ココ大事。
(同じく『陰謀』から登場する橘京子も『長門有希ちゃんの消失』の方には殆ど登場せず、でした。)
もし藤原が『長門有希ちゃんの消失』の方にも登場していたら、・・・遠からず“朝倉さん”が“朝倉”に戻って、藤原を刺してしまいそーで怖いです。・・・違うジャンルのマンガになってしまいます。^^;
その意味では(橘はともかく)藤原は登場しなくて本当に良かったっス。藤原を刺してたら、朝倉さんが殺人未遂とか傷害致死とかでタイホされてしまう所だったっス。
藤原は長門からは存在を求められていなかったのだろうと感じます。
個人的には“涼宮ハルヒ”シリーズ本編のアニメでの続編をかねがね希望している所であります。
『長門有希ちゃんの消失』については原作版が完結したので、佐々木と周防のキャスティングさえクリアされれば、アニメでの続編は可能かと思います。
TVアニメで1クール分くらいの原作ストックにはなるかと予想します。




取り敢えず『長門有希ちゃんの消失』のアニメでの続編は充分に現実的かと思えます。期待して待つ、であります
でもその前に『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』の方が、よっぽど原作ストックが貯まっている気も、したりして?
当ブログ内の関連記事
150521 長門有希ちゃんの消失 ハマった
150721 長門有希ちゃんの消失 観た
101230 涼宮ハルヒの消失 観た1
110105 涼宮ハルヒの消失 観た2
080111 ハルヒ 消失 読んだ
110125 ハルヒ 陰謀 再読感想
110601 ハルヒ 驚愕 読んだ
150526 ハルヒ 驚愕 再読感想

0