『
ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇』読んだ。〈
ハルチカ〉シリーズの6冊目にあたり、短編4本+αな内容でした。
今回の『ひとり吹奏楽部』は番外編ではありますが、〈ハルチカ〉シリーズを読んでいる人には問題なくお薦め。
また、『響け! ユーフォニアム』シリーズをより濃ゆく味わうためには〈ハルチカ〉シリーズも併せて読むのがお薦めかも。(逆もまた然りかと)
〈ハルチカ〉シリーズは頭3冊まで(『
退出ゲーム』『
初恋ソムリエ』『
空想オルガン』)の分がだいたいアニメ化されておりますが、アニメ版でしかチェックしていない人であっても今回の番外編はまぁまぁ話が繋がる内容でした。
アニメ版しか観てない人にも充分にお薦めかと思います。
折角なのでこの機会にごく個人的な個人的な感想等を少々。
時間軸とはしては、文化祭が終わったばかりのまだ残暑の残る秋の頃?
4冊目の『
千年ジュリエット』や5冊目の『
惑星カロン』の辺りからまだ月日はあまり進んでいないのかも。
〈ハルチカ〉シリーズではありますが番外編だからか、
ハルタと
チカの登場機会はあまりありませんでした。
各短編ごとに他の部員たちの視点で物語が進みます。
(『ユーフォ』シリーズで言うと4冊目の短編集『ヒミツの話』みたいな感じ?)
内訳は短編4本+αな内容で
『
ポチ犯科帳』
『
風変わりな再会の集い』
掌編
『
巡るピクトグラム』
『
ひとり吹奏楽部』
でありますが、中でも今回の番外編のキモは2本目の『
風変わりな再会の集い』と表題作でもある4本目の『
ひとり吹奏楽部』になるかと感じました。
ネタバレにならない範囲の感想としては、
少子化の進む時代の地方都市の物語だからか、〈ハルチカ〉の世界では吹部関係の生徒たちの間では世間が割と狭いようにも感じられます。東京モンのおいらにはその辺りの描写は新鮮で印象的でした。
『涼宮ハルヒの退屈』内の『孤島症候群』での古泉一樹の言によると「名探偵と呼ばれる人間には事件を呼ぶ超自然的な能力があるのです」とのコトですが、その意味ではここの吹部の関係者達はみな名探偵であります。
過去には謎を解いて薬物密売組織の壊滅に貢献してたりもするしな。
でも…、そっち方面の運と才能があるのなら、その分「勉強しろよ」「フルート吹けよ」「ホルンに注げはいいのに」って感じ? ^^;
ベルマークの仕組みについても詳しく説明されておりました。個人的にはベルマークの仕組みは何度説明されても覚えきれないです。説明された時点では理解できるのですが、何日か経つといつも忘れてしまっております。(^^ゞ
犬嫌いを克服した未亡人を慕うテニスのコーチ、とは恐らくは『めぞん一刻』の三鷹さんで間違いないかと思います。
個人的には過去に「うまい棒」を食べた記憶がそー言えば無いので、そのうちに食ってみようと思いまスた。
以下、ネタバレあり。注意 !!
片桐前部長は手のかかる末の妹の面倒を、来年から
芹澤さんに責任を取らせる形で押し付けようとしていてる感じ?
片桐前部長の妹を口の悪さで泣かせてしまった過去は、芹澤さんにとっても黒歴史であります。
芹澤さん口悪すぎ。
『フルメタルジャケット』のハートマン教官みたい。^^;
片桐前部長は損な役回りの多い苦労人にも見えましたが、実はこんなにも切れ者であるのなら、 アニメ版でのキャラデザはもっとカッコよくても良かったのではないかと。
カイユがいるのに、芹澤さんは恋しちゃったのかも?
カイユ父のトラックに10円パンチをカマしたのは
後藤さん? 少なくとも直近の言動からして重要参考人ではあるでせう。(^^)
後藤さんもチカ並みにパンチ力のあるキャラですが、まだ登場していない片桐妹は更に濃ゆそーな予感が。
ベルマーク集めの経緯では片桐妹の切れ者ぶりとオッチョコチョイさが同時に窺えます。ただ少なくとも演劇部部長の
名越よりは抜け目がないのかも。
顧問の
草壁先生には、栄転と言うか復帰と言うか、いつか吹部からいなくなるフラグが立っているよーな気も。優秀な顧問の存在の有無によって盛衰が左右される南高の吹部にとっては大きな問題でもあります。
吹部も演劇部から
マレンを引き抜いた過去があるし、因果は巡るのかも。演劇部はマレンを快く吹部に送り出したのだから、その場合は吹部も草壁先生を快く送り出すべきなのかも。
教頭先生はマレンの言葉の通りにいー人でした。
居眠りしながらカツラをズラして練習中の吹奏楽部員の集中力を削る特技は伊達じゃないぞ。
更に草壁先生の代わりが務まりそうな吹部OBの存在も浮かびつつあります。その辺りには教頭先生も関って来るのかも。
個人的には
成島さんを素直に応援したくなってしまいました。
〈ハルチカ〉シリーズは今回の番外編の6冊目で未だアニメ化されていない原作が約3冊分になったので、分量的にはTVアニメで1クール分の原作ストックは貯まったかと思います。



ただ、アニメ化させるには物語的にはまだ区切りが悪いようにも感じます。
『
ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』については個人的には可能であればTVアニメでのなるべく早い時期での続編を希望! であります。
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