スタンリー・キューブリック監督のベトナム戦争映画『
フルメタルジャケット』が今GyaO!で期間限定無料配信されているので、久しぶりにチェックした。

公開当時は観に行きました。
せっかくなのでこの機会に『フルメタルジャケット』のごく個人的な5段階評価&感想等を少々。
社会風刺度 4.0〜5.0
トラウマ度 4.0 前後
観るべき度 4.0〜5.0
子供には見せたくない



お薦め度 2.0〜5.0
人によります。
娯楽性 1.0 前後
ベトナム戦争映画としては間違いなく名作かと思います。
洋楽に詳しい人なら、映画の中で使われている楽曲を全て言い当てることが出来るのではないか?とも思います。


ミッキーマウスの歌を聞くと、いつもこの映画『フルメタルジャケット』を個人的には思い出してしまいます。・・・我ながら、困ったものです。(^^ゞ
映画の内容は、主に前半の訓練の場面と後半の戦場の場面で構成されております。
後半は普通に“ドライな戦争映画”という感じなのですが、
この映画の際立った特徴にして問題提起の箇所は、前半の訓練の場面にあるかと考えます。
スラングがあまりにもヒド過ぎるので、地上波放送とかが難しいのは当然だと思います。


カタギの全うな青年達を殺人マシーンに仕立て上げて行く様子が、本当におぞましいです。
アブないテロ宗教とかのキっショいイニシエーションのような描写で、ガチでマジでゲロキモです。きんもー。
情操教育という面では、あまりにもヒド過ぎる内容なので、子供とかには決して見せたくはないと感じます。



映画のパンフとかを読む限りでは、作中の
ハートマン教官役の役者の方は、元々はテクニカルアドバイザーとして映画に参加していた本物の元海兵隊下士官,本物の元訓練教官なのだそうです。
「迫真の演技」と言うよりも、ガチでマジで「本物」なのかと?
『スターシップ・トゥルーパーズ』の1作目も前半に新兵の訓練シーンが多いですか、SF映画とはリアリティが格段に違っているようにも感じます。

公開当時のパンフレット(ほぼA4版)
映画の後半は割と普通に戦争映画ではあります。
M48パットン戦車っぽい戦車と
M41ブルドッグ戦車っぽい戦車が画面の後ろの方に映っていた。実車かどうかまではおいらには判別できなかった。
ヘリがUH-1ではなかった。
終盤の姿の見えない狙撃兵の描写が恐ろしいのでありますが、と同時に、その狙撃が何故か今一つ素人臭い狙撃でもあります。
可能であれば
オリバー・ストーン監督作品の『
プラトーン』と併せて観比べることを個人的にはお薦め。
見た目が派手で分かり易いのが『プラトーン』,分かり難い所まで掘り下げているのが『フルメタルジャケット』、
ベトナム戦争映画の初心者向けが『プラトーン』,濃ゆい人向けが『フルメタルジャケット』、・・・って感じ?
キューブリック監督作品については、他には個人的に『博士の異常な愛情』と『2001年宇宙の旅』の2本を観たことがあります。
『博士の異常な愛情』のブラックユーモアは、おいらにとっては笑いのツボ。(^0^)
『2001年宇宙の旅』は子供の頃に一度観たことがありますが、理解不能でした。orz
ベトナム戦争はカレコレもう既に50年くらい前の出来事ではありますが、
アメリカ海兵隊の新兵訓練が今でもこの映画と同じように行われているのであれば、日本人にとっても大変に深刻な社会問題かと考えます。決して他人事では済まされないでしょう。
このようなゲスくてキショい訓練を施された米国海兵隊員たちが入管もロクに通らないで日本の国内に何万人も駐留していること自体が、極めて異常でアブない事態かと感じます。まるでナントカ真理教のテロ実動部隊が日本人のカタギの娑婆世界に何万人も蠢き犇めき野放しにされいるような、アブなさキショさを感じます。
彼等のうちの決して少なくない人数の者達が、日本国内で大小様々な事件事故や迷惑行為を繰り返し続け、日本の治安を日夜脅かし続けているからです。
報道による直近の事例で1つ言えば、今年の夏の沖縄でのコロナ感染者数の多さは、マスク着用率の低い米兵達の米国独立記念日前後における基地内外でのコロナパーティーが原因の1つにも疑われております。本当に原因であるのかどうかを別にしても、少なくとも地域社会に対するあからさまな迷惑行為であるとは言わざるを得ないでしょう。
そんな彼等のために『
思いやり予算』など無用です。そもそも在日米軍には海兵隊は不要かと個人的にも考えます。
在日米軍は米空軍や米第7艦隊で充分です。
緊急展開部隊であり侵略部隊でもある米海兵隊が日本やその周辺の極東地域を守るのなら、平時は日本よりももっと後方に控えている方が良いのではないか?とも思えるからです。
その米国海兵隊が「どうしても日本国内に駐留したい」と言うのであれば、寧ろ日本の側が駐留経費を借地代などの名目で米国から取り立てるべきです。
『思いやり予算』を米国海兵隊に使うカネが日本の国庫にあるのなら、寧ろその分の予算で自衛隊員の危険手当等の増額や,陸士や陸曹の個人装備や支給品の充実をこそ図るべきかと考えます。
一部の報道によると、トランプ政権はその『思いやり予算』を「今の4倍出せ」と日本政府に要求して来ているようですが、あまりにも論外に過ぎると感じます。『親米』ではあっても、決して『媚び米』であってはならないと考えます。
この映画『フルメタルジャケット』を観ていると、わが国の自衛隊には断じて“軍隊”などではあって欲しくないと強く感じます。

この辺りの所(
ばカルト宗教テロセクトとかのキっショいイニシュエーションのようなアブない新兵訓練の描写)にコレだけ深く踏み込んだ戦争映画って「珍しいのではないか?」,「他にはあまり無いのではないか?」とも感じます。
この一点だけでもレア度が高くてお薦めなのですが、その分だけカルト性やセクト性も強く、人によってはトラウマ度も高いかと予想できるので、「誰にでも普く広くお薦め」とは言えないとも感じます。
海の彼方の遠い外国同士の約半世紀も前の昔の戦争を扱った映画ではありますが、今日の日本人にとっても必ずしも他人事とは言い切れない内容でもあるかと思えます。その意味では超お薦め。
ただし、人によっては充分にキツい内容かとも予想できるので、誰にでも普く広くはお薦めし辛いかも。
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