TVやラジオ等で
辺野古の埋め立て工事の報道を近頃よく耳にするので、この件についての今の段階でのごく個人的な意見を備忘録的にUPしておきたいと思います。
米軍基地建設の血税が国庫に本当にあるのなら、その血税で沖縄本島に幹線鉄道を敷設するべきと考えます。
かつての
県営鉄道をはじめとして沖縄の鉄道は大戦中の国の方針による
沖縄地上戦で失われてしまったのだから、国の負担で沖縄の
鉄道網の原状回復を図るべきと考えます。
アベノミクスに則して言えば、辺野古移転では「第二の矢(財政出動)」にしかなりませんが、鉄道の敷設なら「第二の矢」と「第三の矢(成長戦略)」の両方の効能が期待できるかと考えます。


鉄道路線はバス路線とは違ってヨソ者にも分り易いので観光収入等にもプラスの効果が期待できるからです。

また沖縄本島の交通が鉄道によってスムーズになれば交通弱者の方々の行動範囲も拡大され、県内経済にも潜在的なプラスの効果が期待できるのではないでしょうか。
財源が足りないのなら、例えば、元国鉄系の鉄道会社で大きな収益を上げている
JR東海などの潤沢な資金からその一部を国が一時的に借り受けるなどして調達すれば良いかと考えます。

国鉄の民営化がもしも地域分割方式ではなかったとしたら、今のJR各社の利益の一部が沖縄での鉄道敷設の資金にも当てられていたのではないか?とも思えるからです。
(ここでは論点がズレますが、北海道内の路線の保守管理費用についても同じことが言えるかと思います。)
リニア中央新幹線の品川〜名古屋間はどんなに急いでも
東京五輪にはどうせ間に合わないのだから、リニア中央新幹線の工事を急ぐよりも、その資金の一部を国が一時的に借り受けてでも沖縄本島の鉄道敷設の工事を優先すべきかと個人的には思えます。
他人事な言い方になってしまい恐縮ですが、JR東海にとってもここで国に恩を売ることができれば、後年もしもリニアで経営的な苦境に陥った際の保険にもなり得るのではないでしょうか?、決して悪い話ではないと思います。
またその場合はJR東海も出資者の一員にもなるので、沖縄での新鉄道の株式についてもその一部を優先的に持たせるべきかと考えます。
普天間基地の移転先については、在日米軍の存在がかえって
米兵犯罪等で沖縄の地域社会の治安を乱している現実(或いは疑念)がある以上は、日本の政府ならまずは海外への移転をこそ目指すべきと考えます。
国外なら
韓国,グァム,フィリピン,ダーウィン,ハワイ等、国内なら
佐世保からそう遠くない本土の何処か、県内なら米空軍の使用している
嘉手納基地での海兵隊との共用で良いと考えます。
沖縄の海を新たに埋め立ててまで新たな米軍基地を日本人の血税で沖縄県内に新たに造成する必要など全く無いと考えます。
普天間基地の移転先については個人的には当ブログでも以前触れたように
オーストラリアの
ダーウィンが良いのではないかと思えます。

韓国,グァム,フィリピン等や日本国内各地では中朝のミサイル射程圏に近すぎるし、ハワイではインド洋や中東からは遠すぎるように思えるからです。
詳しいことについては以前触れた通りなので、ここでは省略します。
沖縄のかつての鉄道は完全に失われていて、鉄道網の原状回復とは言っても全くの新規の路線工事になると思います。
沖縄のように他の都道府県とは海で隔絶された地域で新たに鉄道を敷設するのなら、ありきたりの鉄道を敷設するのではつまらない上に地理的な特徴を生かせないのでもったいないとも思えます。
本土からは完全に鉄道が隔絶される地理的な特徴を生かして、日本の鉄道技術の新機軸を次々に投入して沖縄本島を日本における
鉄道の一大社会実験の地域と為し、それらの諸々の成果を本土の鉄道にもフィードバックさせて行くべきかと考えます。

よその都道府県とは鉄道をつなげられないからこそ、LRTや鉄輪式リニア,超低床車,ハイブリッド気動車,蓄電池車,DMV,トラムトレインなど,可能な限りの新技術を実験的に投入するのにふさわしい地域にもなれると思います。
(
四国では広すぎるし、
佐渡島では人口が少なすぎるし、
淡路島では本州や四国からの影響が大きすぎてデータの分析には適さないかと思えます。
沖縄本島の広さと人口と他地域からの隔絶性は、鉄道新技術の社会実験の場と為すには、国内では最適な地域かと愚考します。)
但し、BRTについては沖縄での導入には反対です。渋滞の激しい沖縄でそんな便利な道路(バス専用道)を作ってしまったら、たちまち不法侵入車輛に占拠されたり、何らかの理由で在日米軍に接収されたりするのがオチでしょう。そのような事態を避けるためにも、BRTではなく、一般車輛には物理的に進入不可能な形状の鉄道路線にするべきかと考えます。
(それでも交通需要量の見込みとしてBRTが最も相応しい場合には、BRTのような単なるバス専用道にするのではなくガイドウェイバスにすれば一般車が進入しにくいかと考えます。また、ガイドウェイバスの設備なら将来的にも新交通システムへの移行も可能かと愚考します。)
まずは現在すでに計画案のある
那覇〜
名護間の路線をきわめて近い将来において敷設するべきかと考えます。
その路線を更に延伸する場合には、現在あるモノレール『
ゆいレール』とは絶対に競合しない路線とするべきと考えます。
また、道路渋滞の激しい沖縄では絶対に踏み切りを作ってはならないと考えます。
鉄道敷設の目的は1つには「
道路渋滞の解消」にありますが、踏み切りによる新たな更なる道路渋滞を引き起こしてしまうのでは、全くの逆効果になってしまうからです。
那覇空港や
嘉手納基地の近くでは地下路線とし、それ以外は築堤や高架,アンダーパスや陸橋等として、踏み切りの設置を絶対に避けるべきと考えます。
他に、道路上の集荷車輛の減少を図るためにも
郵便荷物車の連結も検討すべきかと考えます。

那覇や名護から
ヤンバル方面への物流についても、路線を延伸して
貨物列車の活用も検討すべきかと考えます。
もし貨物列車を運行するのなら、那覇空港や那覇基地,嘉手納基地の他に,それぞれの港などへも貨物の引込み線の敷設を検討すべきかと考えます。
現在のバス路線やタクシーとの調整,パーク&ライド,運営事業者,高架下の空間活用,電力の自前調達と売電による副収入,等のその他の点についての考え方は以前に触れた通りであります。
詳しいことについては以前触れた通りなので、ここでは省略します。
↓ 以前の路線図私案を一応再UPして見た。 ↓ 

今世紀に入ってからようやくモノレールの路線が1本開通しましたが、沖縄が日本に返還されてから既に何十年も経っているのに、幹線鉄道が戦前の原状回復分さえも未だに敷設されていないのは、実は異常なことなのではないか?とも感じます。
米軍基地の県内集中の状況に特に注目されておりますが、県内に幹線鉄道が無い状況も他の46都道府県と比較して、実は充分に異常なことではないか?と個人的には思えます。
本来なら今頃はもう既に県内に幹線鉄道が営業されていて然るべきだったのではないでしょうか?
「
国は早く沖縄に幹線鉄道を敷設すれば良いのに…」、
「
辺野古の海を埋め立てる土木資金の血税が国庫にあるのなら、寧ろ幹線鉄道をこそ敷設すれば良いのに…」、
等と感じざるを得ないものが個人的には何となくあります。
基地問題ばかりでなく、沖縄にはなるべく近い将来において他の46都道府県並みに鉄道網が整備されるべきではないか?と個人的には思えてしまいます。
当ブログの過去の関連記事
140701 沖縄本島幹線鉄道敷設私案
140624 普天間→ダーウィン案は?
140626 在日米軍適正規模 個人的意見
140727 JR北の報道
140606 リニア新幹線 個人的意見
140224 蓄電池車の実用化に感動
130911 電車レジョリスを期待
130909 BRTとDMV 一意見
150930 アベノミクスst1個人的評価
150625 46都道府県もみな沖縄

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