『
ハルチカ』映画版をDVDで観た。
この機会にごく個人的な5段階評価&感想等をなるべくネタバレにならない範囲で少々。
面白さ 4.0〜4.5 前後
内容が原作やアニメ版とはかなり異なりますが、原作者等の版権サイドが承服してさえいれば、コレはコレでそれなりに面白いと思います。
てゆーか、割と面白かった。
お薦め度 3.5 前後
原作版やアニメ版のファンの人へのお薦め度については、「お話違ーう」って感じ?
てゆーか、もはや別モノ。
その点は要注意かと。
長い『ハルチカ』シリーズの物語を映画の尺に収めるためか、内容がかなり改変されております。
ベトナム戦争の不条理に辿り着くことも、ある過激派グループが全滅した理由の謎を解くことも、薬物密売組織を壊滅させることもありません。
濃ゆくて毒の強い内容を、映画として良くも悪くも一般人向けにぬるくした感じ?
ただ、この内容なら約2時間は長く感じました。もう少し短く編集できたのではないか?とは感じます。
ただし、この映画の
橋本環奈をはじめとする出演者のファンの人には、お薦め度はもっと高いかと思います
物語の舞台がこの映画版では
清水南高校ではなく
清水北高校でした。そーゆー意味でも、あくまでも別バージョンな物語なのかと。
個人的には“吹部を廃部にしたがる校長”という設定にはあまりリアリティーを感じられませんでした。何処の学校であれ、吹奏楽部は大概の学校にとっては学校行事にも校外活動にも重宝する部活だと思うのですが…。
時間軸としては、この映画版ではチカの入学からその年の地区大会の後まで。この点でも原作とはだいぶ異なります。
原作版では主にチカの一年次の秋から物語が始まります。
内容的には昔の『中学生日記』の高校吹部版、って印象を受けました。
個人的に1つ気になったのは、学生の本分は勉学なので、部活云々には関係なく勉強すべきだと考えます。
原作版やアニメ版では、部員の成績不振を心配して顧問が練習時間の制限を打ち出す場面すらもあります。
進学云々には関係なく、学生のうちは勉強しておく方が大人的には後々何かと人生得かと感じます。
以下、ネタバレありかも? 注意。
キャスティングは良かった。
主役の
橋本環奈のパワフルな所は
チカっぽかった。
反面、ハルタよりも睫毛長くて、ハルタよりも澄んだ瞳で、ハルタよりも白い肌で、ハルタよりもサラサラな髪な所が、チカっぽくはなかった。
ハルタは智恵者だけどこの映画版では毒が無くて虚弱だった(原作では虚弱なのはハルタの父親の方だったかと)。
ハルタは雰囲気出てたけど、如何せんハルタにしては背が高くて色黒で外見が男らし過ぎてた。^^;
カイユ似てた。
片桐部長はアニメ版とは全く違う体型だったけど雰囲気出てた。カイユと
芹澤さんの家の家業が原作やアニメ版とは違っていた。
個人的には
成島さんびいきなのですが、今回の映画版に成島さんの登場機会が無かったのは良かったのやら悪かったのやら…、とゆー感じ?
チカよりチカな
後藤さんもいなかった。
マレンもいなかったよ。ソレっぽいキャラはそれぞれにいたけど、やっぱり違うっス〜。
吹部以外のヨソの部員や生徒や生徒会長等々のキャラも尺の都合か全て省略されておりました。
原作では顧問の
草壁先生は人生に挫折している分だけ生徒には優しくて外見も憂いを秘めたイケメンなのですが、この映画版ではハルタの毒を草壁先生が担っている感じ?
人間誰しもミスは有り得ることだと思います。てゆーか、あるよね。
時には腫れ物に触れるような思いをするケースもありますが、仲間は励ますべきだし、本人は早く切り替えるべきだとは思います。…とは言っても、理屈と実際って、なかなか一致しないよね。
大人たちが若年層に向けて作った映画に感じます。その意味では良く出来ているとは感じました。
当の若者世代にとってはどれくらい面白い映画なのか?が最も大事な点かとは思いますが、その辺りの所は個人的にはもぉ若者世代ではないおいらには判らない所です。(^^ゞ 悪くはないとは思うけど。
公式系の予告編動画を見つけたので貼って見た。
原作版やアニメ版をチェックしていない人がこの映画版だけを観て、「『ハルチカ』ってこーゆー内容なんだ〜。へ〜」と思うのは大間違いです。


(^^)
原作版やアニメ版はもっと毒が強くて、様々な社会問題にも迫ろうとする濃ゆい話です。特にハルタがクセ者です。
悪の野望を打ち砕く正義の吹奏楽部の物語、だったりなんかして?
とゆー訳で、映画版もそれなりに面白かったけど、個人的には原作やアニメ版はもっとお薦め。
原作版の進行にもよるとは思いますが、アニヲタ的には『ハルチカ』のアニメ版での続編を期待、であります。
当ブログ内の関連記事
160530 ハルチカ アニメ版 観た
160629 ハルチカ 原作5冊 読んだ
170908 ひとり吹奏楽部 読んだ

0