岐阜県美濃加茂市にある美濃太田駅。
美濃加茂市を代表する駅でありながら何故か駅名が「美濃太田」ということもさることながら(他には福岡市の博多駅などがある)実はこの駅には近くの名勝である「日本ライン」にちなんだ駅弁があります。
「美濃太田」の駅名は実は中仙道の宿場町である「太田」からきています。
中山道は今渡(可児市)と太田の間の木曽川を渡し舟「太田の渡し」で渡るルートになっていたのですが、この渡しというのが……一度木曽川が増水しようものなら何日も足止めを食らうほどの難所だったといいます。
だから都都逸にも「木曽の桟・太田の渡し・碓氷峠がなくばよい」と謳われるほどだったんですね。
現在でも日本ラインのあたりは急流です。
「桃栗三年柿八年」と同じ意味合いで「櫓櫂三年竿八年」と言いますが、和舟において竿を使って操るのが一番難しいということがこの諺からも汲み取れます。ましてや急流だと……あそこを竿で下っていく船頭さんに頭が下がります。
さて、その「日本ライン」にちなんだ駅弁は「舟弁当」ですね。
実は中身は同じ美濃太田駅の「松茸釜飯」とまったく同じ(特大の松茸スライス入りの茶飯)なのですが、容器が「釜」ではなくて「屋形船をかたどった舟形の陶器」に入っています。
陶器が凝ったものであるだけに「予約販売」となっております。ただし最低1日2個は作るそうですので運がよければ美濃太田駅の向龍館の売店で変える可能性がありますがその確率は……セイセイセイセイ、限りなくゼロパーセントに近い、フォー!\(▼o▼)/
本場の美濃焼の容器(多治見です)はとてもじゃないけれど捨てられません。
説明書(?)に拠りますと「活け花の水盆」「灰皿」などとしてご活用くださって下されば幸いと存じます、だそうです。

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