7月20日に所属の教会の前会長さんが、お出直しなされました。
前会長さんは、5月に新会長さんの就任奉告祭が終わるまで元気そうにされておられたのですが、もうその時はすでに癌という身上をいただかれていたようですが、まったくわかりませんでした。
それから、しばらくは元気そうにされておられたのですが、やはり体調は思わしくなかったようで、6月に入ってから入院されました。その時はもうすでに末期の癌であられたようですが、お見舞いに行かせていただくと「わしはなあ、いんねんの上から考えると、もうこの歳まで生かさせてもらえたのが、ほんまにありがたいことやねん。ほんまに感謝させていただいている、もう十分満足させていただいてるねん。」とよくおっしゃられていました。
出直される前日も少しお話をさせていただきましたが、「人間の身体というものは神様からの“かりもの”やから、古い着物を脱ぎすててすべてを神様にお任せさせていただきましょうね。」というようなお話をさせていただいていましたところ、会長さんは息づかいの苦しい中で「うん。」と返事をして下さいました。
そして、おさづけの取り次ぎを終わらせていただきましたところ「ありがとうございました。」と言って下さいました。
それが、僕と前会長さんとの会話の最後でしたが、その明くる日の朝、出直しなされる直前にも看護婦さんたちに「ありがとう」と言われて出直しされたそうです。
僕は、お通夜もご葬儀も、ほとんど何もさせていただくことはできませんでしたが、出直しなされた晩とお通夜の晩は、前会長さんのおそばで家族の方々と一緒に寝ずの番をさせていただくことができました。
そして、この出直しの日にちが大きな神様のご守護であるということにも驚いています。それは何故かと言いますと、19日は上級の教会の月次祭で、24日は大教会の月次祭で、26日からは「こどもおぢばがえり」が始まります。それで、皆さんがちゃんと動ける日は、20、21、22日しかなかったのです。
前会長さんは、常に人様に迷惑をかけるということが大嫌いなお方でありました。それで、神様は前会長さんの“心通りの不思議なご守護”を下さったのだと思わせていただいています。
今回の前会長さんの出直しを通して、お道の「出直し」という“理”を実際に間近で体験させていただきましたことを、ほんとに有り難く感謝させていただいています。

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