「いつも冷蔵庫を開けると、何本かの麦茶がある。それを僕らは当たり前と思っているけど、あんたが作って冷やしてくれるから、当たり前にのめるんだよね。ありがとうね」
ノブ父はときどき、思い出したように笑顔で私に言うのです。
「いつも当たり前みたいに引き出しを開けると下着が並んでいるけど、それはとても幸せなことだと思う。いつもありがとう」
・・・そうも言ってくれる。
みんな思っていることだと思う。
気がつくと当たり前にそこにあることには、陰でそれを実行している人がいるということを・・・。家庭の中でのその役割はほとんど主婦のもの。
「当たり前の生活の持続のために、ありがとうね」ということを、実際に言葉にして伝えてくれると、またがんばろうと言う気になる。
こちらこそ、毎日お疲れさま、と言う気持ちになり、それを言葉にする。

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