平成15年12月に国立病院を定年退職後、約40年ぶりに生まれ故郷(高知市鏡)にもどり、集落の人々と交流しながら、無(減)農薬・有機栽培の野菜・果樹つくり、美食の探求などに試行錯誤で挑戦中(現在77歳の後期高齢者)
また、おんちゃんの作った野菜や果樹、山菜を直売店・鏡むらの店に出荷し、微力ながら、地産地消に貢献中!
高知市鏡(旧鏡村)は、高知市の北部に位置し、高知市の水瓶鏡ダムを抱える面積60.06kuの山村地域ですが、高知市中心部より車で30分で来ることができる大変街に近い田舎です。
地形は平坦地がきわめて少なく、標高20〜900mの山々が連なり、15〜40度の急傾斜地が全体の95%を占めています。そして耕作面積は少なく林野率は87%に及んでいます。
気候は年平均気温は15℃前後と比較的温暖多雨で植物の生育には適していますが、山間部で日照時間が短いため、主要農作物の収穫量は少ない反面、わらび、ゼンマイ、イタドリなどの山菜はもとより、たくさんの珍しい山野草なども見られます。
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2006/10/30

田舎は比較的気温が低いので、わさびも結構谷間に自生している。絶えず清水がわいている場所に、以前試しにわさびを植えていたら元気よく育っているので、この場所で本格的にわさびを作ることにした。わさびは直射日光を好まないので、写真左のように、パイプで枠をつくり、それに遮光ネットをかけるといういたってシンプルな栽培方法だ。写真右のように、他からわさびを取ってきて移植した。来年ぐらいには青々としたわさび畑になるようがんばりたい。このわさび栽培がうまくいったら、パイプを継ぎ足して畑を広げる予定だ。
市販されている練りわさびはただ辛いだけだが、このわさびをすり下ろすと絶妙なまろやかさと風味があり、刺身がよりうまくなり、やみつきになる。本格的に栽培していつでも食べられるようにしたい。また、すり下ろした根っこの残りの葉っぱはわさび漬けにすると、上等の酒のつまみになる。(わさび漬けの作り方はおんちゃんのホームページを参照)

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2006/10/28
今日、RKCホールでシンポジウム「どうなる?どうする?高知の医療と介護」が開かれるということで、おんちゃんも介護の必要性も考えられる年代になったので勉強のために聞きに行った。シンポジストは介護に詳しい開業医の院長、高知県・市の両健康福祉部長、介護病棟現役の看護師長、元国会議員などの面々である。それぞれの見地からの発表があり勉強になった。
今回の医療改革法で、高知県は約8000床ある療養病床を3000床まで減らし、老人保健施設や在宅に移行させようとしなければならないこと。そのため、受け皿が十分でなく医療難民が生じること。高齢者に対して、病院の窓口負担、保険料負担、療養病床の食費、居住費の自己負担という三重苦が待ち受けていること。などという老人にとってはとんでもない内容だ。厚生省は医療費が高騰していると危機感をあおっているが、国民総生産に対する総医療費の割合は先進国の中では一番低く(例えば、アメリカは15%に対して日本は7.9%)、患者の負担は一番大きい。いよいよ、「年寄りは早く死ね、命も金次第」という世の中に入りつつあるようだ。
今よく問題にされ、不備を指摘されている「障害者自立支援法」も、障害者が働くためには金が必要という内容で、働く意欲を失わせるもの。これらの悪法が、次々と問題なく可決されていく日本の現状に恐ろしさを感じるのはおんちゃんだけだろうか?

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2006/10/27

【写真左はレタスで右はキャベツ】
手探りで百姓を始めて、約3年。わからないことは近所の農業の達人などに話を聞いたり、専門書を読んだり、ネットで調べたりして、野菜類を作っているが、農業も奥が深くて、なかなか思うようにはいかない。キャベツやレタスは、ポリ鉢に育てたものを購入して植えていたが、周囲の百姓のみんなが、「おまん、野菜は心をこめて、種から育てんといかんぜよ。ポリ鉢の苗を買うと金もかかるし、養子をもらうようなもんじゃ!」とのこと。確かにその通りで、ポリ鉢の苗は安くても60円ぐらいして、普通100円ぐらいが相場で、種から育てると、ずっと愛情がわくというもの。
そこでおんちゃんも、昨年あたりから、種から野菜を育てることにしている。失敗も多いが、最近少しずつ、うまく育てられるようになった。最初に、育苗箱に種を蒔いて、ポリ鉢に移すという方法である。こんな簡単な過程だが、水やり・防虫・肥料の管理など意外と難しい。
このようにして、育った野菜はことのほか愛しく、またうまいものができるような気がする。もちろん無(減)農薬・有機栽培にこだわっている。

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2006/10/25
しばらく、晴天が続きそうなので、今年初めて干し柿を作ることにした。以前、干し柿をせっせと一日で500個ぐらい作ったものの、雨と気温が高いために、すべてが腐ってしまった苦い経験がある。天候とにらめっこで三日以上晴天が続くことが必要。我が家は山の中の風通しのよい場所に干し柿専用の棚をつくっている。
山の中で育った柿を公害とは全く無縁な空気のきれいな場所に吊しているためか、食べた人から「味は抜群!」とお褒めの言葉を頂くことが多い。干し柿をつくるためのポイントは、吊す前に、熱湯か焼酎で殺菌するとより万全だ。
さて、柿の成分では、なんと言っても、ビタミンCが多い。なんとビタミンCは、不思議なことにみかんの約2倍ある。その他、二日酔いにも効果があるカリウムも多く含まれ、これは利尿作用がある。そのため、二日酔い防止のため、酒の場で柿を薦めるのはご存知の通り。
生柿と干し柿の違いは、渋柿を干すことによって、渋味のタンニンが減少し、しょ糖はほとんど分解され、ブドウ糖と果糖になってしまう。柿の効能としては、高血圧、二日酔い、むくみ等に効き目があり、田舎でマムシに噛まれたときは、解毒にも使ったこともある。「柿が赤くなれば、医者が青くなる」という言葉があるほど、柿の効用はすばらしいので、今年も柿を食べて元気になろう。

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2006/10/19
おんちゃん達の祖先を祀る「神社」が近くにあり、年1度の先祖まつりが明日あり、掃除などの準備は順番制で今年はおんちゃんの番だ。ほうきなどを使って、丁寧に掃除しながら、いったい我が祖先はいつ頃どうしてこの山の土地に来たのかと思いを巡らすと、タイムスリップして真実を知りたいという欲求に駆られ、太古のロマンを感じる。それと同時に、今おんちゃんが存在するのは先祖のおかげと感謝せずにはいられない。明日は、「杉本家」の末裔がお参りに来て、近くの民家で先祖まつりの宴会を行う。昔は、この神社の境内で皿鉢を持ち寄り、お祭りの宴会を行っていて、少年であったおんちゃんがおこぼれのご馳走をもらったこと、酒好きの親父がひどく酔っぱらっていたことなどの記憶がかすかに脳裏に浮かぶ。このような先祖まつりは、大昔から現在に至るまでずーっと続いている伝統であり、子孫が存続する限り続くだろう。古老に杉本家のルーツを聞いてみようと思う。

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2006/10/15
渋柿が色づいてきたので、今年初めて、渋柿を取り、ブランデーで渋抜きの処理を行った。1週間から10日で渋がぬけて、食べられるようになる。甘柿とはちがったうまさがあり、人によっては渋抜きの柿が甘柿より好きだという人も多い。
渋抜きの方法はおんちゃんのホームページでも紹介しているが、ホワイトリカーや焼酎よりブランデーで渋抜きをすれば、うまいような気がする。色々な方法で行って比較しようと思っている。

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2006/10/14

おんちゃんが以前勤務していた病院で運動会があるということで招待された。今日は天気もよく上々の運動会日和である。長期に入院している患者さんにとっては、この上もない楽しいイベントである。元気な患者さんの顔を見るとほっと安心する。また、当然なこととはいえ、退職して3年もたつので、スタッフもかなり入れ替わり、顔なじみの職員が少なくなって、病院の存在が意識から次第に遠くなってきているのはやむを得ないことか。
医療を取り巻く情勢が次第に厳しくなる最中、スタッフにがんばってもらって、より良い医療を提供して欲しいと願わずにはいられない。

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2006/10/11
おんちゃんが育てている月下美人が、今夜、花を咲かせた。夜8時頃から1時間ぐらいのはかない命である。短い命故に美しいのか。農作業などで忙しく、あまり世話をしてなくて、花の数が少ない。やはり愛情を注がないと花も応えてくれない。それでもこの花は、よく観察すると繊細にできてこじゃんときれいだ。「来年はもっと愛情を注いで、美しく咲かせて!」と訴えられているようだ。

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2006/10/10
「焼野の森」が高知市の「市民の森」に選定されたと言うことで、見に行くことにした。ところが、鏡に住みながら「焼野の公園」がどこにあるのか、はっきりわからず、新聞記事の簡単な地図を頼りに、鏡梅ノ木の方面に行っていると、たまたま農作業をしている現地の中学時代の同窓生に出会った。「おまん、どこへ行きゆうぜよ」焼野の公園のことを話すと、「そりゃあ、方角違いぜよ」と言って、柿ノ又方面だとの説明。詳しく話を聞いて、やっとの事で、せまい道をくねくねと行き、山のてっぺん近くの焼野の森公園にたどり着いた。
ここまで来たからには、山頂まで登ろうと、案内図を参考に、ハイキングを始めた。山頂まで800メートルと書いてあるが、山登りは近いようで遠い。時々山鳥が飛び立ったり、小鳥の鳴き声が聞こえ、原生林もあり、フィトンチッド(森林の樹木が自ら発散している揮発性物質で、体をリフレッシュさせてくれる)あふれる森林浴は心地よい。山頂付近はまだまだ未整備で、雑草が多い。このあたりも整備されるだろうと思いながら別のルートから下山したが、下りた場所が、駐車場とはかなりかけ離れ、少しとまどった。気持ちのよい汗をかくことができ、今後自然に配慮しながら整備されればさらに快適な公園になるものと確信した。(おんちゃんのホームページでも紹介)

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