今回は自作パソコンを始めて5年目、
水冷改造を手がけて3年目の僕が2台の水冷パソコンを常用して、
感想とメリット、デメリットを僕なりに
ウンチク
を、たれて見ようかと思います。
まず、皆様も分かっておられると思いますが、
空冷のCPUクーラーはヒートパイプが多く採用されておりますが、
簡単に説明するとパイプに少量の液体が封入され、片方で熱を加えると蒸気となって他方に移動し、他方で冷やされると液化して熱を移動させる方法です。

ここで、僕なりに疑問が何点か浮かび上がります。
1)中の冷却液は何度で作用するのか。
2)ヒートパイプ全体が高温の場合、液化できるのか。
3)蒸気化した場合、ヒートパイプの向き(方向)で大きく冷却が左右されること。
この上記の点は、確実に「熱源」から、「冷却部」まで熱が移動できるかの
ポイントになる部分と思われます。
水冷の場合はリザーブタンク、ラジェーター、ポンプ、水冷ブロック、
と装置が大掛かりになりますが、
ポンプ、ラジェーター、リザーブタンクとこれらが正常に動作する限り、
確実に「熱源」から「冷却部」への熱移動が可能となります。
水冷化のメリット
1)CPUクーラーより小型の水冷ブロックを装着することで、マザーボードへの加重が少なくなる。
2)CPU以外でもHDD、VGA、マザーボードのサウス、ノースのチップも一連で冷却が出来る改造が可能となる。
3)改造次第でボード上にある小型のFANをなくすことが可能。
4)ラジェーターを外付けにすれば、ラジェーターの性能によっては自然放熱で冷却が可能な場合もある。
水冷のデメリット
1)正規のFANを取り外す改造も伴う為、改造した時点でメーカー保障が無くなる。
2)ケースも加工が必要な場合が生じる。
3)冷却液の入れ替え作業が必要になる。(僕は年1回のペース)
4)水漏れの恐れも伴うので作業後、稼動中も注意が必要。
5)水冷改造に伴うトラブルはすべて自己責任となる為、気持ちの面で保証をあてにしないこと。
実際水冷パソコンを使用してみて
水温の温度測定を実施しました。測定箇所は
リザーブタンク・グラフィックボード、CPU・HDD・ラジェーターの出口と5箇所。
実験日2007年8月26日・室温31度
条件は以上です。
アイドリング時/リザーブタンク39.5度・グラフィックボード40.3度・CPU40.2・HDD40.0度・ラジェーターの出口39.8度
負荷時(リネージュUプレイ中)リザーブタンク44.8度・グラフィックボード46.0度・CPU46.0・HDD45.8度・ラジェーターの出口45.5度
上記の測定結果となりました。
水冷システム全体で場所(パーツ)にによって、冷却液の大幅な温度差は無いと判断できると思います。
最後に僕の2台に施した改造に対して僕なりの見解ですが、
1)ラジェーターをパソコンケース外部に設置したほうが、効率的に冷却可能と思います。
2)僕のように請った改造を施す場合はケースの強度と、デザインが限られます。
3)ケース内を整理し易くするために、「エルボー」途中にかませる必要性があります。・・・無理な曲げでチューブが折れ塞がるので・・・
4)ケース内にリザーブ・ポンプ・ラジャーターを設置することにより拡張性が制限されます。
5)ケース改造にはドリル・グラインダーと鉄鋼作業用の電動機器が必須となり取り扱いも危険です。高速回転物なので怪我をする場合もございます。
以上のことを考えると、僕の施した水冷ユニットをケース内に収める改造は、
そこまで改造するメリットがありませんw
ただの自己満足となります。
まぁ〜参考にされて改造する方は、自己責任と十分理解したうえで挑戦してみてください。

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