透析からもう三年が過ぎた。
最初はイベント直前の四月、入院〜シャント手術とこちらも消耗、疲弊するに充分な時期だったっけ。
透析ベッドは交代で使用するために、養生用のタオルを数枚持参する。
オフクロを降ろし車を駐車場に入れて病院玄関へと向かう。
反対側駐車場から、付き添いの未亡人Tさんが歩いてくる。
もう三年来なのだ。
手を振る。
binnさん・・・タオルは?手ぶらですよ・・・
あっ!忘れた!
車に戻る。
彼女が口に手を当てて笑った。
・・・
先日の東京から移住Kさんとベッドが空くまで話をしていた。オフクロは離れたソファに座っている。
何か変だ。オフクロではなく自分が・・・手持ちぶさたなのだ。
・・・あっ!タオルバック車に忘れた!
戻ってくるとKさんは
我々ももう年だから良くあるんですよ〜
直前まで考えていたことがまったく思い出せなくて・・・
(いやー定年過ぎの方と一緒にされてもなぁ〜)
もう
そんな年なんですかね
やむを得ず笑った。
連続で起こったルーチン忘れの些細なデキゴトなのだが
何処からともなく不穏な影が忍び寄っている気がした。
いよいよ
老い の始まりなのかしらん・・・
ママン ボクは誰?てか、ここは何処? 笑

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