VRMにピントの概念を持ち込むのは有用だが、実用的かどうかは微妙な件

2007/6/9 | 投稿者: ghost

コレとかコレに釣られて改めて書く気になった与太話を1つ。

リンク先はそれぞれ、大きく捉えればスクリーンショット加工の例なワケですが、かねてよりボクは、加工スクリーンショットというのは、Web上における表現形態の1つであると同時に、ユーザーが希望しているVRMへの機能追加の表明である、とも考えておるワケです。

その観点からすると、これらの作例は、VRMビュワーに“焦点距離”と“被写界深度”の概念を持ち込むこと、への要望と解釈することが出来ましょう。で、ボクとしては、これは単にその方が格好いいというレベルを超えて、実用的な機能だと思うワケです。こんな具合に。

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上掲スクリーンショットと写真は、拙作欧州風レイアウトからのものです。あぁ、EuroExpressにRe420が欲しくなるね。いや、それはいいんだけれども。

以前にも書いたことがある話題ですが、VRMを使ってこれから作ろうとするレイアウトを設計した場合、近景と遠景の輪郭線はほぼ正確にシミュレート出来るんだけれども、VRMビュワーは本質的に被写界深度無限大状態なので、下の写真と比べて奥行きが見事に消失するんですね。

もちろん、だからこそリアル鉄道模型レイアウトの作り甲斐がある、という言い方も出来るんだけれども、ある意味において、この奥行き感というのは、鉄道模型レイアウトの設計上のツボの1つでもあるワケで、これが実際作ってみないとわからない、というのでは、“鉄道模型シミュレーター”としては片手落ちだと思っておるワケです。

もし、VRMビュワーがこれをシミュレーション出来るならば、上掲写真のような、リアル鉄道模型レイアウトを作って初めて楽しむことの出来る情景を、施工する前に見れるようになります。これは、単にそれがPC上で見れて楽しい、という話で終わるものではありません。レイアウトの設計時に、このような焦点距離の差で視覚に現れる奥行き効果まで計算に入れることが出来る、という点で極めて有用です。

さて、これが技術的に可能か否か、は捨て置きます。それはI.MAGiCの人にその気があれば、カリカリっと実現されるのでしょう。

むしろ、技術的な壁よりも、これが実用的かどうか、の方に壁がありそうな気がしたので、それを書いておこうと思います。これは、上掲の2枚の写真の撮り方と、それらが何を意味する写真なのか、を考えればわかります。

2枚の写真は、要するにピント違いです。上の写真は機関車に、下の写真は奥手の山にピントを合わせています。そして、それぞれ何を意味しているかと言うと、レイアウトの側に顔を近づけて、肉眼で機関車に焦点を結んだ場合と、奥手の山にそうした場合を、それぞれカメラで模したものなワケです。

とすると、仮にVRMビュワーに焦点距離と被写界深度を表現する力が備わったとするとですよ。前者はカメラのピントに、後者はマクロモードの切り替えに対応するのかな、と思いますが、そういう操作がビュワーの操作に加わることを意味するワケです。今もテンキーをいっぱいいっぱいに使っていて、ビュワーで好みの視点に移動することがそもそも骨である、という方も多いと思うんですが、そこにそういう操作が加わって、さらにややこしくなるんですね。

しかも、これは意識的におこなわれる視点の移動とは異なり、無意識におこなわれる肉眼の焦点機能に対応しているので、これを意識的に制御するのは、かなりストレスフルな作業になるはずです。一眼レフカメラで鉄道写真を撮った経験のある方であれば、それが想像以上に難儀であることを実感をもってご存知であることでしょう。どう考えても、ほとんどのユーザーは焦点距離固定で運用しますよ、ふつー。つまるところ、携帯電話のカメラで鉄道写真を撮るノリ。

いや、VRMの場合はむしろビデオ撮影か。被写体としての鉄道は、やはり奥行き移動がある方が美味しいので、テレビなんかで見る鉄道の映像は大抵そうなっているけれども、動線が予期できるとは言え、アレを綺麗においかけてズームとフォーカスを合わせているカメラマンって、やはり凄腕だと思うワケで。それと同じことをVRMユーザーがみんなやるか、というと疑問だよね。

で。

ここまで書いて不意に気づいたんですが。アップデータ4.0.5.4から実装されたフライスルーカメラのスクリプト制御がありますが、あれはカメラ位置と視点を、それぞれ座標で管理してますよね。よくよく考えると、焦点距離を扱わないVRMでは、視点ではなく単位ベクトルの“視線”でもいいはずなんですが、視点、つまり注目点になってますよね。

実はコレが、将来のVRMビュワーへのピント表現実装への前振りだった、なんてのは考え過ぎ?
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