2007/8/15

VRMが売れるとか売れないとかは結果であって目的ではない  電波ゆんゆん
未読の方は、まずは以下のまとめ記事に目を通してください。いずれも秀逸なまとめです。こういうのがバンバン飛び出すネットVRM界隈は、真に素晴らしい。

続・パッケージ分け雑感 @ such a cool
VRM雑感(2)その4 @ Rosso Laboratory

さて。

ある人が自慢の鉄道模型レイアウトを完成させ、早速誰かに見せて賞賛を浴びたいと願ったのだが、生憎と彼の自宅は山奥にあって(だからこそ巨大なレイアウトが作れたのだろう)誰も見に来てくれない。そこで彼は思う。

1.ワタシが誉めてもらえないのは鉄道模型メーカーのせいだ。メーカーが見物人の我が家への交通費を負担すべきだ!
2.ワタシが誉めてもらえないのは、我が家にやって来ないけしからん見物人のせいだ。オマエら、自腹を切ってとっとと我が家へ来い!
3.ワタシが誉めてもらえないのは、世の中が間違っているからだ。こんな世界なんて滅んでしまえ!

まぁ、どれもハチャメチャな話なんですけども、どうにもネットVRM界隈では、しばしばこれに似た議論(もちろん、ここまで戯画的ではありませんが)が起こるので楽しいです、ボク的には。

いや、議論自体は楽しいのでこれを咎めるつもりは毛頭ないんですけども、同じエネルギーを使うのであれば、本来の自分自身の目的に沿ったことに投じた方がいいんじゃない?と、加齢に伴う体力の衰えを最近頓に感じるヘタレなボクちゃんは思うワケです。

*     *     *

とりあえず対告衆をネットVRMユーザー、つまり、Web/blogを通じてVRMネタを扱っているVRMユーザーに限って話を進めます。

素直にお認めになるかどうかは別にして、皆さんがWeb/blogでVRMネタを扱う目的は、突き詰めれば誰かに認めてもらいたい、あわよくば誉めてもらいたいからですよね。ハイ、今凄い勢いで「ワタシはそんなヨコシマな人間ではない!」とか否定した人。そんなことしなくていいですから。いいんですよ、それで当然なんですから。恥ずかしがったり、隠したりすることじゃないです。むしろボクは、もっとストレートにそれを表現すべきだと常々思っておるワケです。

I.MAGiCから何か貰ったワケでもない(っつーか、ボクらが彼らを食わせてやってるw)のに、VRMがもっと売れるために我々が何をすべきか、なんてことを考えるのは不健康です。ましてや、I.MAGiCがワタシの努力に報いない、なんて腹を立てるのは単なる自爆・・・まぁ、ボクもよくやりますけどね、自爆テロ。いや、仮に「VRMがもっとたくさん売れることだけが、ワタシの無上の喜びである」とおっしゃる聖者(何の、かはともかく)のような方がいたとしてもですよ。そのアナタが何かにつけてカリカリしててちっとも楽しそうに見えなかったら、誰がアナタの推すVRMをやってみようと思うでしょうか?

視点を転じまして、何故に少なくないネットVRMユーザーがVRMの拡販に挑むかと問えば、これはつまるところ、

命題1:VRMユーザーが増えれば自分のVRMレイアウトを見てくれる人が増える。
命題2:その結果として自分が誉めてもらえる機会が増える。
命題3:誉めて欲しい、という自分の本当の目的を隠すことが出来る。

といった考え方があるからです。が、結論から言うと、この理論は“風が吹けば桶屋が儲かる”的と言うか、まったくの間違いではないものの、極めて迂遠で非効率です。

命題1がそもそも間違っています。VRMユーザーでなくとも、VRMレイアウトは楽しめます。事実、fox氏不肖ghostの動画がキッカケになってVRMに興味を持ち、結果としてVRMユーザーになったことを表明している人が少なからずいることは皆さんもお気づきでしょう。最近話題のUSO800鉄道氏の破天荒なコンテンツも、遅かれ早かれそのような効果を発揮されることでしょう。だって、楽しそうなんだもん。

命題2も変です。既に少なくないVRMユーザーがいますが、他のVRMユーザーを誉める人は存外少ないです。と言うか、ボクが“誉め殺し”を始めるまで、まったくいませんでした。今この瞬間だって、そんなに多くありませんし、大抵の賞賛はスクリーンショットや動画に向けられていて、VRMレイアウトそのものに対してではありません。だって、その方が圧倒的にわかりやすいんだもん。

命題3に至っては被害妄想の類です。確かに、世間一般に、他者からの賞賛を求めて行動する人間を“自意識過剰”であるとか“えぇ格好しぃ”だと揶揄する声はありますし、特に若い人にとっては、それは恐怖の対象ですらあるでしょう。が、実のところそれらの声は、自分も他人から誉められたいのに誉められるための行動を自ら起こすことが出来ない人が、自分が置いていかれると恐れてあげる悲鳴なのであって、既に大なり小なり行動を起こしているネットVRMユーザー諸兄が気にするようなモノではないです。っつーか、気にしても手遅れです。「ワタシは誉められたいんじゃない」と言い訳すればするほど、鼻につくだけです。開き直った方が楽です。

誤解して欲しくないのは、ネットVRMユーザーがVRMの拡販のために議論したり行動したりすることを批判しているワケではない、という点です。それはそれで価値がありますし、それを面白いと感じる人もいるでしょう。が、VRMの拡販が成功すること、それ自体を目的にすることは(本心からであれ、建前上であれ)お奨めできません。

なぜなら、VRMユーザーになること、そしてVRMユーザーであり続けることは、実は非常に難しいからです。これを達成するには、一定水準以上の資金力があり、ある程度の時間的余裕があり、そして、VRMを曲がりなりにも扱える能力が求められます。これは決して普遍的なものではなく、既にそれを手にして、さらにネットに向かって情報発信できるネットVRMユーザーの皆さんは、それだけで褒め称えるに値する存在です。そのくらい、VRMユーザーなりネットVRMユーザーになるというのは大変なことなんです。

VRMの拡販はそもそも無茶な課題なんです。短期的には決して満足のいく結果にはなりません。なので、VRMの拡販自体を目的に据えると、本来他人から認められたい・誉められたいという隠した目的との兼ね合いから、ワタシが頑張っているのにうまくいかないのは〜が悪いからだ、という犯人探しに陥りがちです。〜には、I.MAGiCの姿勢やVRMの仕様や他のネットVRMユーザーの言動が入ります。もう、ここに陥ると、傍からは見苦しい限りで、普通の人はそれをもって「VRM=駄目」と判断します。これが、ボクが繰り返し申し上げている“贔屓の引き倒し”です。

このエントリの表題に「VRMが売れるとか売れないとかは結果であって目的ではない」と掲げました。皆さんが、貪欲に本来の目的である他人に認められること・誉められることを目指していけば、VRMユーザーは少しずつ勝手に増えます。誰もが、凄い人や格好いい人を真似したい、あのようになりたい、と願うからです。つまり、VRMの拡販だとかネットVRM界隈の拡大というのは、皆さんが他のVRMユーザーやネットを彷徨う鉄道ファンから一目置かれる存在となった結果としてついてくるものなんです。

従って、稀有であり、ただそこに在るだけで誉めるに値するネットVRMユーザー諸兄におかれては、まずは、自分がどれだけ凄いことをやっているのか、出来るだけわかりやすく見せようとすることに、最もエネルギーを注ぐべきです。そのやり方に自信がないのであれば、アナタから見てそれが出来ていそうに見える人に、どうすればいいか教えを乞えばいい。きっと誰も嫌がりません。だって、それは事実上、教えを乞うた人を誉めているのと同じだから。

VRMの拡販という発想からどうしても離陸できない人(それはそれでアリです)は、自分がどれだけVRMを楽しんでいるかを自慢する方向に軌道修正すべきです。今手がけていることを止めろと言っているのではありません。もっと楽しそうにやれ、と申し上げているワケです。その方が絶対に文字通り“楽しい”ですし満足できます。I.MAGiCや他のユーザーがどうするかなんて放っておきなさい。なるようにしかならないし、アナタが首尾よく目的を達成すれば、結果としてみんなアナタを真似るんだから。

*     *     *

ここで「じゃぁ、そう言うオマエ=ghostはいったい何なんだよ!?」とシビアなツッコミに至れた方は、その自身の冷静さを誇るべきです。

敢えて言いましょう。

ボクを誉めない世界なんて滅びてしまえ!!

と、ここでオチにしたい強い衝動に駆られるワケですが、真に受ける人がいそうな気もするので真面目に申し上げます。

ボクにとっては、優れたVRMユーザーとして認められたり誉められたりすることはもーどーでもいいことであって(んなモン、VRMoviesをやり出した時点で達成済みだし、と横柄に構えてみる)ネットVRMユーザーの脳味噌の奥底を、良かれ悪かれ引っ掻き回す狂気のトリックスターとして認められ、誉められることこそが、ボクの至上の愉楽なのですよ、悪趣味。
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