2008/9/27

VRM ONLINEが購入した車両・部品しかビュワーで見れない仕様のままでいくとは到底思えない  電波ゆんゆん
厳密に言えば、“いくとは思えない”と言うよりは“いけるとは思えない”と言うべきか。

従来からのVRMユーザーであれば自明の話ではあると思うが、改めてVRMにおける車両・部品の扱いについて整理するところから始めてみよう。

(1) VRMは、システム(レイアウター&ビュワー)と部品(車両とレイアウトを構成する部品)の2つから成っている。
(2) 同じバージョンのユーザーは、皆同じシステムを持っているが、同じ部品を持っているとは限らない。
(3) 部品A・Bを持っているユーザーが作った部品A・Bを含むVRMレイアウトを、部品Bしか持っていないユーザーがシステムで使おうとすると、部品Aは表示されない。
(4) 特にVRM4以降の場合、前段の部品Aが自分以外の部品のスクリプトから参照されている場合、スクリプトエラーによってビュワーが起動しなくなる。

このうち、(1)〜(2)は、VRM ONLINEにおいてもまったく変化しないことが既にわかっている。強いて言えば、従来(2)は銘々のユーザーが自主的にアップデータを適用することを前提としていたが、VRM ONLINEにおいてはこれがシステム自身によって管理されるようになるので、より徹底されるようだ。

さて、問題は(3)と(4)についてである。これらはいずれもユーザー間の作品交流を阻害する要因として、これまでにも様々な角度で論じられてきた。雑多になるので個々の議論についてはここでは触れない。

先に(4)の方について触れておきたいと思うが、これは、開発元が以前に示した拙案を採用してくれさえすれば解決する問題であり、そこへ至るための技術的な壁はまったくないか、仮にあったとしても、そのようにスクリプトコンパイラを変更するのが面倒臭い、というレベルのものと思われるので捨て置く。

残るのは(っつーか、これが核心であることは、読者諸兄は当にご承知ではあると思うのだが)結局のところ(3)に尽きるのである。


既にポイント制による車両・部品の購買モデルが開発運営側から示されているので「すべての部品を全ユーザーに解放せよ」というのは暴論の類と見做すべきであろうから、ここでは(これまたネットVRM界隈では古くから存在する議論になるが)以下に示す利用モデルについて検討を加えてみたい。

(a) VRMユーザーを“レイアウトを作る人”と“レイアウトで遊ぶ人”に分けて考える。
(b) レイアウトを作る人が主に利用するのは、システムのうちでも“レイアウター”であり、一方で遊ぶ人は利用するのは“ビュワー”である。
(c) “部品を購入する”の意味付けを“レイアウターで利用できる車両・部品が増える”と定義する。
(d) 車両・部品を購入したユーザーだけが、その車両・部品を含むVRMレイアウトを作ることが出来る。
(e) そのレイアウトをダウンロードした他のユーザーが、レイアウターでそれを見ると、自分の所有していない車両・部品は表示されない。
(f) そのレイアウトをダウンロードした他のユーザーが、ビュワーでそれを見ると、自分の所有していない車両・部品であっても運転したり眺めたりすることができる。

やや冗長な書きかたになってしまったが、議論を明確にすべく敢えて上記のようにまとめてみた。

実のところ、これについても前述の問題(4)同様に、技術的な壁はないとボクは考えている。そもそもレイアウターとビュワーは独立したプログラムなので、一方が読めるデータが一方で読めない、という状況を作ることがさほど難しくないためである。そして、従来のVRMでこれを実現しようとした場合、ネックになっていたのはパッケージを購入していないユーザーに全部品のデータを届けるデリバリコストを開発販売側が一方的に負担することになる(それは同時に、その分の価格をより多くのパッケージを購入するユーザーが上乗せ負担せねばならないことを意味する)点だったワケだが、VRM ONLINEではこれがユーザーの月定額(巷間言われる1,000円が妥当か否かはさておき)に置き換わることで解消されている。

むしろ、ユーザーに月定額の支払いを求め、かつ、これを長期に渡って継続させるためには(1ヶ月で飽きて辞められてしまうと、事実上販売側から見れば、VRM4VSEを1,000円で叩き売ったのと同じ話になってしまう)前述の命題(a)の採用が不可欠である、とボクは思う。と言うのも、ネットVRM界隈を長年に渡ってウォッチしてきた経験から、どう考えても大半のユーザーは大量の部品を使って見目麗しいVRMレイアウトを作るという作業に耐えられないからである。

一方で、時期によって入れ替わり続けつつも、常に一定数のエキスパートユーザーが存在し続けたこともまた事実であり、彼らはどうせ金が続く限り全部品コンプリートをするに決まっているのである。が、そんな彼らでも、彼らの作品を楽しみ賞賛してくれるギャラリーが存在して初めてモチベーションを維持し続けることが出来ることは、これまたネットVRM界隈の歴史が証明しているのである。

よって、従来のユーザー間のレイアウト交換を阻害してきた仕様(4)は、確かに短期的には開発運営側の収益に有利に見えるかも知れないが、VRMユーザーに(a)の二分化傾向が存在する以上、同じ戦略で両者を遇し続けることは不可能なのであって、早晩両方とも逃がしてしまうのは必定なのだ。むしろ、オンライン化によってユーザー間の交流を不可避なものにするメリットが得られず、逆にデメリットの方だけが想像するよりも遥かに早く顕在化する恐れがある(っつーか、既に始まっている)。

逆に、上記(d)〜(f)を提供することにより、ライトユーザーは最低限の定額さえ払えば、とりあえず他ユーザーから提供されるレイアウトで遊び続けることが出来、少なくとも1ヶ月だけで止めるユーザーは減るだろう。また、エキスパートユーザーは、そのことをモチベーションに部品の購入とレイアウトの創出を続けるだろし、それは同時に、新たなライトユーザーの誘因になるはずである。

そして最も重要なのは、このスパイラル構造には必然的に「楽しいレイアウトを作ってよ」「ほら、こんなのが出来たよ」というコミュニケーションを伴うはずであって、これこそが(採算はともかくとして)トレイン・トレインが目指している理念なのではないか、という点だ。

…なーんてことは、聡明な開発運営の中の人は当にご承知のはずなので、実現されないのだとすれば、何かボク如きでは理解できない特別な事情があるのかも知れない。が、その事情をユーザーに何らかの形で理解させないと、おそらく、VRM ONLINEはそこに投じた設備投資を回収する前に命脈を絶たれる公算が高い。

これが、冒頭で“いけるとは思えない”と書いた理由であり、もちろん聡明な現行VRMユーザーもそのことは百も承知なので、移行を見送るか、あるいは様子見を決め込む人が出てくるのもさもありなん。そして、早目に手を打たないと、ユーザー間の相互作用がVRM ONLINEのテイクオフを危うくさせるデフレスパイラルを起こす危険性があるのではないか、とすら、開発運営の人や読者諸兄ほどに聡明ではなく肝っ玉の小さいヘタレなボクちゃんは心配しているのであった、ガクガク・ブルブル。
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