ネットVRM界隈で活躍したい人へのヒント(その7)

2006/10/22 | 投稿者: ghost

これの解題に代えて。

先にお断りしておくと、引用元では原文がアーカイブに移動し、その時点でかの“過剰なフィードバック”と題された文章が、筆者にとって何を想起して書かれたかの解題が“歴史覚え書き”として加筆されている。実はそれは『魔法のプリンセス ミンキーモモ』だった、という素敵なオチがついたワケだが、筆者自身が「このメモは、いろいろな事柄に当てはまる内容」と記しておられるので、無粋は承知の上で、ボクが何を意図してこの文章をVRM入道の読者諸兄に示したのかを解題しておこうと思う。

*     *     *

大雑把にまとめると“過剰なフィードバック”は、以下のようなことを警告するテキストだったと言える。

(1) 作り手→作品→受け手、という情報の流れがある。
(2) 作品→受け手→作り手、という情報の流れ(フィードバック)がある。
(3) (かつては量・質ともに(1)>(2)が一般的に成立していたが)インターネットによって(2)が増大した。
(4) (3)の結果、(2)がたとえ好意的なものであっても、作り手に悪影響を与える可能性が増大している。

原文もそうだが、抽象的な表現なのでわかりにくいかも知れない。とりあえず、我々(VRMユーザー)としては“作り手”に“I.MAGiC”を、作品に“VRM”を、代入して読んでもらうとわかりやすい。もちろん、このケースにおける“受け手”は我々自身ということになる。シンプルに読み下したければ、

ネットVRM界隈の成長に伴い、ネットVRMユーザーによるフィードバックが、たとえそれが好意的なものであっても、I.MAGiCに悪影響を与える危険性が増大している。

と置き換えても良い。ただし、この表現から読者諸兄に伝わるであろうことは、ボクの言いたいことの半分にしかならないので、もう少し言葉を継ぐ必要があるように思う。


第一に、文字通り、好意的な過剰フィードバックが作り手に悪影響を与える危険性、という意味においては、既にボクたちはその実例を目撃している。それは、bhv→BSP→欧州の人→bhv、というフィードバックであり、もちろんそれだけが要因ではないのだが、外部の観察者からすれば、過剰なフィードバックが作り手と作品を殺す「お手本」的な例であると言ってしまってもいいだろう。

このように書くと、短気な人が「では、I.MAGiC/VRMに対する不満を公言するな、ということか!言論弾圧だ!!」みたいな反応をしそうでアレゲではあるが、無論、ボクの真意がそこにないのは賢明な読者にはご理解いただけるものと思う。と言うか、過剰なフィードバックの筆頭は、他ならぬボクなのだから。そういう意味で、このテキストを引いた理由の1つに「自戒」があることは素直に認めなければならない。

が、同時に、実のところそういうことを常に留意しつつフィードバックをおこなっているボク(I.MAGiCや諸兄から見れば、好き放題言っているだけに見えるかも知れないが)に対し、ネットVRMユーザーの一部にはそういう危険性をまったく意識していないのではないか、と疑われる方が散見されるのもまた事実である。そして、ヨーロッパのBSPユーザーは、ついにそれを意識しないままに(意識はしていたが表現できなかった、と言うべきか)BSPを殺した。これはこれで、知っておくべきだと思う。

ちなみに、アチラ側の筆頭であるWilli Leopold氏については、明日明後日と「VRMユーザー紳士録」にご登場いただくので、そちらも合わせてご参照いただければと思う。

さて第二の点、すなわちボクの言いたいことの残り半分だが、それは上記のような危険性を踏まえた上で、それでも読者諸兄におかれては、I.MAGiCに対して(たとえ過剰となっても)フィードバックを続けるべきだ、ということだ。

先に、

作り手: I.MAGiC
作 品: VRM
受け手: 我々(VRMユーザー)

と書いたが、これは一面的な見方に過ぎる。これはこれでもちろん確かに存在する構造なのだが、同時に以下のような構造が成立していることに目を向けて欲しい。

作り手: I.MAGiCとVRMユーザー
作 品: ネットVRM界隈
受け手: ?

妖精現実の人が題材にしたような(広義の)文学作品においても作品とファン層が生み出す世界をもって1つの作品と捉える見方ができる(極端なケースとしては『機動戦士ガンダム』を想起せよ)が、それ以上に、我らがVRMはそれ自体が作品であると同時に「作品を生み出すツール」でもあるので、それ単体では実は作品として成立し得ないという側面をもっている。

紙面も限られているので一足飛びに飛躍させてもらうが、第一の点で述べたような「作者に悪影響を与える過剰なフィードバック」は、フィードバックする受け手が「自らは受け手である」という殻から決して出てこないことによって起こる、とボクは考える。たとえ好意的なものであっても、建設的な意見であっても、受け手が受け手の立場に固執する限りにおいて、作り手から見ればそれは常に「要求」でしかないのだ。

しかし、作り手はそれが商売であれば、受け取った金員を超える要求には応えることが出来ない。一方で、作り手とて人間であるから、その合理性はともかくとして示された要求に対しては、何らかの反応を強いられる。ここが微妙に掛け違うと「悪影響」へと発展し、歯止めが利かなくなる。BSPのケースは、まさにこれだったといえる。

なので、特にネットVRM界隈において活躍したいとお考えの諸兄にあっては、以下のことに留意して欲しい。

・I.MAGiCに対するフィーバックは、たとえ過剰気味であっても大いにおこなってよい。
・ただしそのとき、そのフィードバックは「I.MAGiCに対する要求」に終わるものではなく、自ら“ネットVRM界隈”という「作品」の「作り手」として参加すべくやっているのだ、ということを意識して欲しい。

ネットVRM界隈が、単なるクレーマー集団として盛り上がる、というのは、タコが自分で自分の足を食べる、という話に通じる喜劇だ。自分たちのフィードバックが、同時に自分たち自身のコミュニティを作っている、と考えるようになれば、自ずとフィードバックのやり方が洗練されていくだろう。

*     *     *

実は、さらに「第三の点」がある。具体的には「受け手:?」の部分の解釈についてだが、これについては敢えてボクは沈黙する。これは諸兄自身に見出していただかないことには意味がないので。
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