…でも、人に言う程でもないかな。
基本的に、死なない程度に食えれば私はそれが幸せなのですよ。
なにも別に、どこぞの有名な店で食べなくても、腹が膨れればそれで。
上京したばかりの時は金がないので、カップラーメンとかレトルトばかりとか。
それでも、自分はその食生活に嘆いた事はないです。
なんだかんだ言っても、食えるだけ有難いのです。栄養のバランスだとかなんだとか言いますが、とりあえずでも食ってりゃ餓死しないで済む。上京してから10年以上経ちますが、私の食に対しての哲学は今でもそこに尽きます。
つまりは、「食う為に生きる」のではなく「生きる為に食う」ワケです。だから、はっきり言って食えりゃなんだって良い。
「どこぞの店が美味しかったから今度行こうよ♪」
なんて言われても、正直行きません。メンドクサイ。ドーデモ良い。つか、知らん。
でも、師匠に連れてかれた店はすごかった。
つか、師匠がすごい。
「若い人間が、がっつり食べてがっつり飲む。これを見るのが楽しい」
…これを、言ってしまう。
お高い店なんですよ、とっても。
でも、私は遠慮もせずに食うし飲む。でも小食なもので、食うと言うよりは飲む。
師匠は、それを見てニコニコしてる。自分は飲むと俄然元気になるので、さらに食欲と飲欲に拍車がかかり、いよいよ力が漲ってくる。ニコニコしてる師匠に、調子に乗って無礼な言葉を投げてしまった事もあろうけど、師匠はそれでもニコニコしてる。
最近は、相変わらずご馳走される事が沢山あるけど、後輩に飯を振舞う事も増えてきた。
後輩がモリモリ食べてバリバリ飲む姿を見ると、とても楽しい。師匠の影響なのかわからないけど、元気な姿を見るのが楽しいとでも言うのかな。こっちも負けてられねえと思う。
自分にとって、「食」なんてのはそんなものです。
そりゃー旨いもんは食べたいけど。
でも、食べ物ならなんでも旨いと思うのですよ、ボクぁ。
何を食うか、じゃなくて誰と食うか、…ってな方が重要かな。
楽しければそれで良いんです。

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