クドカンの
『少年メリケンサック』が面白かった。
年代的には
<PUNK>の洗礼を受けた世代だ。
携帯の着メロには、スターリンの
「仰げば尊し」とシド・ヴィシャスの
「MY WAY」が、ちゃんと入っている。
<PUNK>とは、
心意気でありライフスタイルだ。
コノ映画は、その辺をちゃんと描いていて好感が持てる。
ボーカルのジミー役の
田口トモロヲは、
車イスに乗っての登場だった。
解散LIVEでギターで頭を打ち、ヘロヘロで立てない状態。
苦労の末、やっとこさ立ちあがる。
ここは、あきらかに一本の映画へのオマージュ。
DR.ストレンジラブの
「総統!私は立てました!!」だ。
で本日の紹介は、スタンリー・キューブリック監督の最高傑作、
『博士の異常な愛情』 のビデオ。
正確には
「又は私は如何にして心配するのをやめて水爆を愛するようになったか」という題名が続く。
米ソが対立していた冷戦時代、狂ったアメリカの将校が爆撃機にソ連の原爆攻撃を命じる。
ソ連側は、一発でも原爆攻撃されれば、全ての水爆が爆発する
「地球破壊兵器」をセットしていた。
米大統領、軍部、ソ連の諜報局は、いっしょになって世界崩壊の危機を防ごうとするが、
キング・コング大佐(スリム・ピケンズ)率いる一機だけが、無線が壊れて連絡が取れない。
ピーター・セラーズが米大統領、英国大佐、そしてナチドイツから亡命した原爆の権威ストレンジラブ博士の、
ひとり3役を熱演。
ラスト、ロデオのように爆弾にまたがって落ちていくキング・コング大佐に続き、無数に続く爆発の中、
<We'll meet again >が流れるラストは感動もの。
(当初の脚本では、国防省の中での大パイなげ合戦が入るはずで撮影も済んでいたがカットして正解。)
ところで同じ原作は、シドニー・ルメットが
『未知への飛行 FALE SAFE』として映画化している。
こちらは一転、
シリアス調。
ヘンリー・フォンダの大統領は、ソ連に原爆を落としたお詫びに、自らニューヨークに向けて原爆のスイッチを押す。
ちなみに筆者が
女の子と初デートで観に行ったのが、この映画である。
オークションしたいひとは、こちらを見てね。
『未知への飛行 FALE SAFE』はパンフレットもあるよ。

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