「でもホントに書きたいのは消えたヒロイン達について」
映画
原田芳雄が、
大腸がんで入院していたそうな。
実は、11月22日に京都造形大学で
<森埼東映画祭>があり、原田芳雄がゲストで監督といっしょに来るとなっていたので、憧れの俳優を観に
はるばる京都の端まで出かけた。
ところが入口に張り紙がしてあり、
急遽来場できなくなったと書いてあった。
(ちなみに、代わりに監督と来たのは
緑魔子だった。)
まさか、
ガンだったとは!
幸い早期だったみたいで、無事
復帰できそうなのでよかった。
で本日の紹介は、応援の意味もこめて原田芳雄主演の
『反逆の旅』 のビデオ。
1976年9月公開、松竹では珍しい
本格派ハードボイルド・アクション。
藤原審爾の
『よるべなき男の仕事・殺し』(後に村川透監督・加藤雅也主演でリメイク)が原作。
原田芳雄は、瀬戸内の
<無人島>を買うことを夢見る孤独な
スナイパーを演じる。
同年4月に公開された同じ
渡邊祐介監督の
『やさぐれ刑事』(こちらは藤本義一原作)が好評だったため、
アウトローシリーズ第2弾として製作された。
ジャケットの通り、
スコープ付狙撃銃を構える姿も、キマッている。
特筆すべきは、主人公が愛するヒロインに扮する
高橋洋子だ。
1972年、吉田拓郎の主題歌で有名な
『旅の重さ』(斎藤耕一監督)で初々しくデビュー。
脱ぎっぷりもよく、以降
『サンダカン八番娼館 望郷』、
『宵待草』(神代辰巳の最高傑作!)、ショーケンと共演の
『アフリカの光』、
『鴎よ、きらめく海を見たか めぐり逢い』、
『ひとごろし』(優作主演の珍しい時代劇)、深作最後のやくざ映画
『北陸代理戦争』と、一時期の
BESTヒロインを演じていた。
原作・脚本・監督をつとめた
『雨が好き』が不評だったからか、以後は女優は廃業、作家に転身する。
ファンだったのに
残念だ。
彼女のイメージは、なぜか
アメリカン・ニューシネマ時代の
キャサリン・ロスとかぶる。
『卒業』、
『夕陽に向って走れ』、
『明日に向って撃て!』、フランスに渡っての
『潮騒』と、こちらも一時代を築いが、
『ベッツィー』、
『スウォ−ム』(蜂の大群が襲うパニック映画)、
『レガシー』、
『ファイナル・カウントダウン』と、失速していく。
ともに復帰はないが、筆者の心には、永遠にその姿が刻まれている。
このオークションは、終了しました。
原田芳雄主演の
『スリ』のビデオもあるよ。

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