「響け!ユーフォニアム 決意の最終楽章 後編 読んだ」
本
『
響け!ユーフォニアム 決意の最終楽章 後編』を発売日の前夜に買えたので読んだ。
まだ世に出たばかりなので、あまりネタバレにならない程度にごく個人的な感想を少々。
(色文字部分は後日追記分)
でも“ネタバレあり”かも? 注意 !!
今回の『最終楽章 後編』は、『
立華編』込みで数えると、シリーズ12冊目にあたるかと思います。
時間軸としては主に
久美子たちの代の3年次の夏から秋頃までの内容でした。
『ユーフォ』シリーズはこれで一応の完結をしたと言えるかと思います。
内容的には3冊目で一度きれいに完結しておりましたが、その時にはやや重さも残りました。
対して今回の完結は、3冊目の時のような重さはありません。むしろ清々しささえあります。良い終り方だと思います。
しかしながらまだ夏〜秋までの内容に過ぎないので、まだもう少し続巻の出せる余地は残っているのかと思います。
久美子たちにはまだ次年度の人事を調整する役割が残っているし。
そんな訳で、短編集等の更なる補足の続巻を期待して待ちたいと思います。
その暁には晴香先輩の登場機会を個人的には期待したいです。(^^ゞ
今回の『最終楽章』前後編の2冊は、TVアニメ版だとだいたい2クール分くらいの原作ストックにはなるるのではないか?と予想します。


劇場版最新作『誓いのフィナーレ』までの内容をアニメ版で押さえている人なら、原作版は『ホントの話』の辺りから読み始めれば、物語が問題なくつながるかと思います。
「世の中そんなに上手く行く訳ねーだろ」的な意見も当然あるかとは思いますが、この物語はこれで良いのだと感じます。
てゆーか、麻美子姉さんの言い方じゃないけど、アンタら充実し過ぎだろ、とは思います。^^;
世の中って一度大きな勢いがつくと、良い方にも悪い方にも、もう当事者たちには制御不能な想像以上の所に辿り着くことって、割りとあるかと思います。
それは作中での香織先輩の経験談にも言えることかと。
「リア充過ぎてリアリティーを感じられない」とゆー御仁には、そーゆー場合は『ハルチカ』をお薦め。(運と才能を全く別の方面に使い切ってしまって、勢いを得られない吹部の物語なので。w )
今回は
麻美子姉さんが快刀乱麻の大活躍であります。
久美子の悩みや迷いに的確な方向付けを与えてくれます。家族の中でも久美子の強力な味方にもなります。
緑輝よりもパワフルで、
あすか先輩よりも強烈かも? ^^;
こーゆー姉が味方になってくれれば、フツーはもぉそれだけで充分に「人生勝ち組」だと思います。
勿論こーゆー姉が味方になってくれるだけの、久美子自身の日ごろの努力や行いがあってこそだとは思います。(てゆーか、こーゆー姉にもしも見切りをつけられてしまったら、そっちの方が人生ヤバいかも?)
久美子は一度だけあすか先輩にも頼ります。でもあすか先輩を頼ったら、
香織先輩の方が懇切丁寧だった。(^^)
優子先輩が香織先輩に心酔するのも頷けます。あすか先輩は言い方で損をしていると思います。
そのあすか先輩は、顧問の
滝先生の赴任当初からの努力や逡巡を、どうやら最初から見抜いていたようでもあります。

以下、「ネタバレあり」 注意 !! 
生身の人間である以上は、顧問の滝先生にも迷いや逡巡があり、部内にはそれに気付いている勘のいい部員たちも少なからずいるようです。・・・この点については、
高坂さんは論外すぎるほどに例外。^^;
高坂さんのフィルターを通すと、顧問の滝先生には絶対的なカリスマ性があるようにも読者の側には見えますが、今回の『最終楽章 後編』では必ずしもそうではないことが高坂さん以外の複数の部員たちの視点によって明かされて行きます。
久美子の質問に窮して答えられず、“賄賂”で黙らせようとする所に、滝先生の人間臭さを感じてしまいました。(^^)
でもこの分だと、前年度の部長の優子先輩からは、もっと激しい突き上げがあったのではないか?と。^^;
たいがいの登場人物たちが報われている中で、
希美先輩だけが例外的に報われていないと言うか、何か不完全燃焼にも感じました。
希美先輩に限っては、このままではいけない気がします。希美先輩には後に何らかの救いがあって欲しいと望みます。
前編においては自ら動いた感のある緑輝には、
求からの反応がありますが、それは緑輝の予想を超える求の抱えた事情でもあります。
何もかも解っていたつもりでいた緑輝にとっては、痛恨の目測ミスだったのかも? それでもすぐに切り替えられる所に、緑輝の強さを感じます。
共学の高校に進学した緑輝の目的は達成されたのでしょうか? より詳しい所は次巻以降に持ち越しなのかとは思いますが、個人的には達成されそうな予感も何となく感じるっス。
それとは別に、求が北宇治の吹部に残れるのか否かが今少し不安でもあります。家族の都合で元の学校に呼び戻されてしまいそうな気も?
北宇治に残れたとしても、緑輝の引退した北宇治の吹部で求が上手くやって行けるのか? 今一つ疑問であります。その辺りの所は今後の展開待ちかと思います。
そんな緑輝と求を、久美子は遠くから見守り続けます。・・・と言うよりも観察し過ぎなのですが、それを
奏に窘められもします。
そんな奏も他人を観察し過ぎな気も。w
緑輝の行動を観察していた久美子は、勝負所で緑輝の作戦をパクります。狸のズルさを感じます。w
それにしても、
修一のメンタルが成長していて良かったっス〜。衆目の集まる所で突飛な行動に出られたら、「話しかけてくんな。○゛ース」などと言い出しはしないか?読んでてハラハラしてしまいまスた。(^^ゞ
W鈴木の
さつきには、緑輝2世の素質があるのかも?
実は人望も厚そうだし、新入生への技術指導も的確なようであります。
W鈴木のさつきは、チューバ吹きとしては、体格と体重と肺活量で損をしているよーな気も。(ToT)
“謎の転校生”だった
黒江真由には、周囲の“空気”に左右されない強靭さを感じました。
転校が多かったからか、環境が変わる度にいちいち“空気”に振り回されていたら、身が持たなかったのかも?
男の生き様としては理想的かとは思いますが、「周囲と違い過ぎるのは、それなりにリスクもあるよなぁ」とも感じます。
楽器とカメラさえあれば何処ででも友達を作れた人なのかも。日本中に友達がいそうな感じですが、昔ながらの長い付き合いの友達はいなさそうな気も。
久美子を巻き込んで部が割れそうになった時も、久美子には頼れるあすか先輩がいましたが、転校生の真由には頼れる“誰か”は近くにいたのでしょうか?
必ずしも理解してはもらえない者の寂しさや、転校生の肩身の狭さも感じます。
この人もまた、前年度の
みぞれ先輩のようにまだまだリミッターがかかっていて弾け切っていない印象もありますが、これ以上はホントーにネタバレになるのでココでは以下、自粛。
今回の『最終楽章』前後編の内容は、公式サイト等によると、アニメで映画化されることが決まったようであります。

期待して待ちたいと思います。\(^0^)/
ようつべで公式系の動画を見つけたので貼ってみた。
後日大変な事件が起こってしまいましたが、個人的には京アニでのアニメ化を、何年でも待ちたいと思います。
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