広田弘毅元総理の生涯を描いたTVドラマが一昨日の日曜夜に放送されていたので視聴した。

原作は
城山三郎の同名の小説。昔読んだなぁ。
キャストは『
華麗なる一族』の
万俵大介と銀平の親子でした。
他には、
吉田茂が津川雅彦、
西園寺公望が秀じぃ、
寺内陸軍大臣がムスカ大佐だったよ。
より多くの人に知ってもらえるという意味で、『落日燃ゆ』をTVドラマ化したということ自体を評価したいと思います。
学生の頃に「外交官志望の学生は、取り合えずはこの『落日燃ゆ』を読むモンなんだぜぇ」って複数の異なる人脈のあちこちから聞いたことがあり、「へ〜」と思っておいらもその当時に話のネタに読んだことがあります。
骨太で読み応えがありました。長いけどお薦め。
・・・でも原作では今回のTVドラマほどには
吉田茂とあんなにウマが合っていたっけなぁ?
もぉ読んだのがかなり前のことになってしまったので、話の細部を忘れているかも。
原作では受験に苦しんでいた次男の方については、今回のTVドラマでは触れられていなかったようであります。
自分の仕事や作品というモノは他人が評価するものであって、自らアレコレと説明したり言い訳したりするモノではない、という職人気質のような姿勢というか生き方は大変に潔いと思います。
職人だった父親譲りの気質なのでしょうか?
…おいらには真似できそうにないです。
そういう潔さという点では、「
生きて虜囚の辱めを受けず」とか何とか言っちゃって前線の兵士や民間人には大勢自決させてチカラいっぱいエバってたクセに自らは「生きて虜囚の辱めを受け」た超激烈に恥晒しな当時の高級職業軍人どもなどとは、全く別次元の人格だったのだと思えます。
そのような職人気質は西洋人には理解できなかったのかも知れないなぁ、とは感じました。
彼らの文化では自分の仕事や作品に自分でアレコレ主張や説明をするのはごく普通のことだからなのか?とも思えてしまいました。
ここでは広田弘毅氏に対する判決の良し悪しについては軽々しく触れることは避けますが、しかしながら広田氏に対する判決に限っては「大変に無粋な判決」だと感じます。
・・・と、いうのが今回のドラマを観ての個人的な感想でした。
・・・『落日燃ゆ』の原作版を読むののなら、個人的には『
男子の本懐』も併せてお薦め、かも。
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