前回までの古本市での書き込みでは本そのものには触れなかったので、先日の古本市での本としての戦利品を1点だけ。
『
デンマルク国の話』とゆー本をget。
つい最近図書館でワイド版を借りて試しに読みましたが、気に入っていたので今回の古本市では狙ってました。
3箇所の古書店で見つけましたが、一番状態の良いものをgetした。
この本は約100年前の
内村鑑三の「
後世への最大遺物」と「デンマルク国の話」の2本の講演が納められております。
個人的には「デンマルク国の話」が特にお薦め。
物凄く薄くて短いのに物凄く内容が濃ゆいです。
「後世への最大遺物」は個人的にはあんまオモロなかったです。講演者と同じ宗派の人になら面白いのかなぁ。
「デンマルク国の話」の方は信仰に触れている箇所については講演者と宗派を異にしている人でも一般論として普通に読めると思います。
この「デンマルク国の話」は約100年前の講演内容ですが、
グリーンニューディールが語られる今日にあっては今の時代にこそ旬でお薦めな内容だと思います。

太陽光や風や波もそのエネルギーを利用できれば富の源になる、という主旨の内容をその当時で既に語っており、100年後の今日にもあてはまる内容だと思います。
時代的には明治維新前後のドイツ統一にも関わる
普墺戦争の直前辺りから講演当時の約100年前頃までの、国を敗戦から復興させた
デンマークについて語られております。
歴ヲタ、軍ヲタの人には特にお薦めかと。
当時流行の対外拡張路線とは方向が違うためか、この本を読む限りでは、講演者は一部の人達からは国賊呼ばわりもされていたかのように見受けられます。
書かれている文面を表面的に眺める分には、要するに「木を植えよう」と言う内容かと思いますが、講演者の意をもう少し掘下げて汲み取るなら、今の時代はそれ以外にももう少し違った読み方が出来ると思います。
「読書の秋と言いながら今年の秋は1冊も読めなかったなー」と思っている御仁にはお薦めかも。
この「デンマルク国の話」は正味25頁くらいの短さにも拘わらず、内容が濃い上に、ちょうど今の時代的にも旬な内容なので、短い割には読了感や本を読んだ満足感があるのではないかと思います。
当ブログの過去の関連記事
101105 神田古本市 行った

0