マイケル・ムーア監督の映画『
キャピタリズム マネーは踊る』をDVDで観た。
以下、この機会においらのごく5段階評価&感想等を。
面白さ 3.0〜3.5
観るべき度 4.0〜4.5
社会風刺度 5.0 以上
こーゆー政治的にベクトルのかかった作品って、斜に構えて話半分に聞き流すくらいに観るのが
リテラシーの基本だとは思います。
しかしマイケル・ムーア氏とは宗派や思想信条の違う人でも、ここに描かれている事実自体は話半分でも知識として知っておく方が、「将来もしかしたら身のためになるのかも?」とも感じました。
マイケル・ムーア監督の作品は『
ボーリング・フォー・コロンバイン』や『
華氏9.11』の頃は、『
チーム★アメリカ』との絡みで面白かったので、
ヲタ的にお薦めでした。
ただ前回の『
シッコ』や今回の『
キャピタリズム』は面白い作品と言うよりも、真面目で堅い作りで、
より一般人向きな作品だと思います。
しかしこの映画で告発されている
リーマンショック 
のカラクリが事実であるとするならば、本当にとんでもないことだと思います。
財界が(特に特定の一私企業が) 歴代政権の財務長官におさまることは(この映画によると)ブッシュ前政権よりも前から既にあったようです。
一部のプレイヤーが審判を兼任して自分達を利するようなジャッジを下すアンフェアな市場競争は、もはや「神の見えざる手」とは言えないでしょう。
リーマンショックの前後については、政権や財界や学界が結託して自分達だけボロ儲けを企むって、そんな市場は「
神の見えざる手」ではなく「
ネオ○ンのインチキな手」による市場経済と言うべきで、
公正で自由な競争の健全な資本主義社会とは言えないのでしょう。
この映画で描かれているリーマンショックのカラクリが本当のことならね。
人によっては、或いは立場によっては、異論は多々あると思います。
おいら自身も、コトがコトだけに、俄かには信じたくない思いです。
映画自体は単に「誰が悪い」と言うことではなく、リーマンショックをも含めて、
F・ルーズベルト大統領時代以降の米国の資本主義そのものの問題点に迫ろうとしているようでもあります。
個人的にはヲタ的な面白さを求めてこの作品を観たのですが、決してヲタ向けなどではなく、
堅くて真面目な作品で、遥かに
一般人向けに作られていると感じます。
米国の細かい国内事情の描写はあまり日本人向きではないかも知れませんが、
少なくともリーマンショック

自体は日本にも大変に大きな影響を与えている事柄でもあるので、今の
日本人的にも充分にお薦めかと思います。
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