今の日本にタイムリーな洋画『
K-19』を観ました。
昔TVのOA時にも観たことがありますが先日ラジオでも紹介されていたので改めて観ました。
いわゆる「
潜水艦映画」ではありますが、実はこれ“
放射能漏れ原子炉映画”でもあります。
この映画に描かれている
放射能漏れ事故は実話に基づいて作られた物語のようです。
1961年
(昭和36年)のソ連海軍原子力潜水艦を描いた2002年
(平成14年)製作の米国映画ではありますが、今の日本人のためにこそ天が作らせた映画なのかも知ない、とさえ思えてしまいました。
今、
福島第一原発の1〜4号機で起こっている事や行われている事は、この映画に描かれているものよりはマシであろう、と日本人的には信じたい所です。
「旧ソ連なんかよりも現代日本の方が遥かにマシであろう」と信じたいからです。
しかし何の根拠も無く「この映画よりはマシ」と言い切るのは、油断に過ぎるとも感じます。
程度の差こそあれ、現場では似たような“当たらずも遠からず”と言う状況があるのではないか?とも思えてしまうからです。
艦内原子炉の冷却水漏れ事故に対してマニュアルがまるでアテにならないシーンを見ては、放射能を漏らした現実について「想定外想定外」と繰り返す原発専門家たちが思い浮かんたり、
放射能防護服ではなく化学防護服しかない艦内のシーンを見ては、長靴を履いていなかった為に汚染水で被曝した下請け社員のニュースが思い浮かんだりもしました。
実際にあの建屋の中の状態は(報道を聞く限りでは)まだ完全には判らないようなので、現場の放射能漏れをしている原子炉近くで作業をしている方々の身を案じずにはいられません。
『
K-19』で描かれている内容を大いに反面教師として、今は福島第一原発での作業を注視すべき時かと考えさせられてしまいました。
また、「
潜水艦映画にハズレなし」とはよく耳にしますが、仮に今がこのような時ではなかったとしても、この作品は潜水艦映画でもありますので、娯楽作品としても普通に手堅く面白いです。
メインキャストは
スピルバーグ的に言うと
インディ・ジョーンズの人と
オスカー・シンドラーの人でした。
難しい話や深刻な話を抜きにしても充分に面白い映画だと思います。
個人的にはその面白さを5段階評価で「4.0〜4.5以上」をつけても良いかと思いました。
お薦め度としては、現下の状況では「
5.0かそれ以上」だと思います。
今お薦め。
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