『
インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』をDVDで観た。
リーマンショックの内幕や
米国金融界の構造的な問題を描いたドキュメンタリー映画で、全編関係者達へのインタビューになっておりました。
この機会に個人的な5段階評価&感想等を。
お薦め度 4.5〜5.0
字幕速度 5.0
難解度 5.0
面白さ …人によると思います。
「映画を1本観た」と言うよりは「新書を1冊読んだ」と言う感覚に近いです。
映画としてはアクションやドンパチ等の派手さは全くありませんでした。
金融業界の人にとっては、仕事の一環として参考資料に目を通しているよーな気分にもなるのではないかと。
この映画を1回観ただけで内容を理解できる人は、金融業界や経済学関係以外の人では、恐らくは少数派かと思います。
しかしこの映画に痛快な面白さを感じる人も一部には確実いるのではないかとも思えます。
大多数の人がなかなかすぐには理解できない内容だからこそ、
米国政財界の奴らが一般市民(米国市民のみならず世界中の人々)にインチキをブチかましていられるのだと思います。

(そのインチキがバレないように、わざと問題を複雑に見せているフシすらも窺えます。)
したがって「理解できるかどうか?」よりも「理解しようとするかどうか?」の方が大事なのだと思います。
世界中のより多くの人々が理解しようと関心を持つこと自体が、
米国政財界の奴らに対するプレッシャーになるのだと思います。
個人的にも一度観ただけでは問題の深刻さを何処まで理解できたのか?は自信はありませんが、このインチキのカラクリを解ろうとする姿勢こそが大事なのだと思います。
多分それがこの映画の訴えようとしている内容なのだと思います。
ただ…、字幕を追うのが大変な映画でした。(>_<)
字幕が画面の下だったり右だったり左だったりします。インタビューに答えている人達の長ったらしい肩書きや名前も同時に字幕で表示されます。英語の字幕まであります。

喋っている内容が専門的な上に、早口なので字幕の切換えが速く、尚且つ字幕の字数も多くて字も細かいです。
字幕対策としては、一時停止ボタンに指を添えながら、なるべく大きな画面で観るのが良いのかと。
個人的には、この映画を劇場で観たとしたら、恐らくは字幕の速さにお手上げだったと思います。
それほど長い映画ではありませんが、途中で眼が疲れたので、2日に分けて観ることにしました。^^;
おいらの拙い感想としては「米国の金融業界や経済学界が今のままなら、リーマンショックよりも更にデカくてより深刻な経済危機が割りと遠くないうちに起こる(或いは、仕掛けて来る)んだろーなぁ」と言うことです。
…TPPとか?
そして、
日本はそんな米国を決して手本としてはいけないと考えます。
米国以外にも先進国はあるのだから、経済政策のうまく機能している
他の先進諸外国の事例を手本とすべきかと思います。
日本としては米国からの経済政策上の負の影響をどう防ぐか? その防壁をどう築くか? を真剣に考えるべき時かと感じます。
お薦め度については、今後とも米国金融業界からの負の影響は世界中が受け続けることになると思うので、大いに高いと思います。
業界関係者の方々や文系の学生さんには特にお薦めかと。
他には『
ウォール・ストリート』とか
マイケル・ムーアの『
キャピタリズム』,『
シッコ』等々の映画が面白かった人には超お薦め。
その辺りの映画を先に観ておく方が、この映画は解りやすいかと思います。
でも『ウォール・ストリート』や『キャピタリズム』が面白くなかった人や訳の分からなかった人の場合は、無理して観ることもないのかも? …とも思います。
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