報道等で時々耳にする駅ホームからの転落事故について、思う所をUPしてみる。
駅ホーム転落事故に対する基本的な対策は
ホームドアの設置が今の所もっとも効果的ではないかと考えます。
新幹線の他に地下鉄や高架鉄道などの通勤鉄道についても、今ではホームドアの設置が順次進められており、それは利用者にとっても頼もしいことだと思います。
その一方でホームドアの設置は費用がかさむので、赤字路線や地方で利用客の少ない路線では、まだ当面の間は資金面等で設置が難しい所も多いのではないかと推察します。
そこでホームドアの設置が当面の間は見込めない駅(特に無人駅)の場合について、その転落事故軽減策を自分なりに何とな〜く考えてみた。
駅ホーム転落事故の軽減策として個人的に思いついたものは、主に以下の5つでした。

以下、費用の少なさそうなものから順に並べて見ます。

. 点字ブロックに
内方線の追加設置

. ホーム際に
スベリ止めの設置

. ホーム直下の全域に
待避壕の設置

. ホームに接する路面の
芝生軌道化

. 駅ホーム自体の
嵩下げ

と

は転落地事故防止策、

,

,

は転落してしまった後の事故被害軽減策であります。
以下、各項目ごとの補足文を。

.
点字ブロックに内方線の追加設置
点字ブロックの内方線とは、駅ホーム等で通常の点字ブロックの内側に追加設置する新型の点字ブロックで、
視覚障害者の方が駅ホーム上の点字ブロックを歩行する際に、点字ブロックの左右どちらが線路側か? を識別できる効果があり、誤って転落する事故を未然に防止できるそうです。
近年この内方線を設置する駅が増えているようであります。
これにより、まず
視覚障害者の方の転落事故を減少させる効果が期待できると思います。

.
ホーム際にスベリ止めの設置
地方や郊外の路線では、ホーム際にスベリ止めの無い駅ホームも昔は時々見かけました。今でもまだスベリ止めの無い駅ホームは、地域によっては残っているのでしょうか?
駅のホームは雨水等の水捌けを良くするために、ホームの中央部分から列車側のホーム端に向かって微妙に低く作っているという話を以前に何かで聞いたことがあります。
ホームの端や際にスベリ止めがあれば、乗客の転落・転倒の防止の他に、
車椅子や
キャスター付き荷物等の滑落事故の防止にもなり得るかと考えます。
ホームドアを設置するよりは、費用を低く抑えられるのではないでしょうか。

.
ホーム直下全域に待避壕を設置
古い駅にはホーム下に元々待避のできそうなスキ間のある安普請(失礼)な駅ホームもありますが、
ブロック状の石積みのホームで、ホーム上から地平面までの間に待避のできるスキ間の全くない駅ホームも時々見かけます。
そういうホームには所々に少しだけ待避壕はあるようですが、やはり“申し訳程度”といった印象があります。
線路に転落した際に、列車との接触を間一髪のタイミングでも避け得るためには、ホーム下には全域に渡って待避壕があって欲しい所です。

.
ホームに接する路面の芝生軌道化
芝生軌道の効能には様々な面がありますが、この場合は転落してしまった際のケガの軽減を図ります。
コンクリートやバラストに直接身体を打ち付けられるよりは、芝生の上に落ちる方が、またダメージが少なくて済むかと考えます。
ケガの程度が軽く済めば、自力でホームに這い上がれる可能性も高くなるかと考えます。
軌道の芝生化にはそれなりの費用がかかるかと思いますので、この場合は駅ホームに接する線路部分だけに限定して、その費用の削減を図るべきかと考えます。
地下鉄や高架鉄道等の場合は、少々の赤字路線ではあっても、安全面を優先して早急にホームドアを設置すべきかと考えます。
バラストの間から雑草が生い茂る、いわゆる“
なんちゃって芝生軌道”の場合であっても、ほんの少しは転落によるダメージの軽減になるかと期待したい所です。

転落事故防止策の費用がどうしても捻出できない場合には、それも資金的には止むを得ない所かと考えます。
ただし、雑草とは言っても、スギナとかスズメノカタビラ系の物理的に無害な草です。ノアザミのような棘の鋭い物理的に危険な雑草については、やはり抜いて欲しい所であります。

.
駅ホーム自体の嵩下げ
今の駅のホームの高さは、個人的には「高すぎる」と常々感じておりました。
例えば、都内の路面電車並みのホームの高さなら、たとえ転落したとしても、ケガの程度も軽くて済むかと考えます。
転落の際のケガで身体のどこかを骨折してしまったら、たとえ
健常者でも
晴眼者でも、1人でホームに這い上がるのは困難かと想像します。(酩酊していれば尚更かと思います。)
人が大勢いれば先日(7/22)の南浦和駅の救出劇のように、大勢の人の手を借りて転落した方を助け出すことも可能かも知れませんが、利用客の少ない地方の無人駅ではそれも望めないことかと思います。
ホーム嵩が低ければ、転落してもケガの程度が軽く済む上に、自力で這い上がれる可能性も高くなるかと考えます。
一般論として、地元密着のローカル線で、都会の幹線や大手私鉄に直接乗り入れていない路線の場合なら、
路面電車化,LRT化,低床車化を目指しても良いのではないか?
路面電車への乗り入れ、路面電車との融合を図る方が効率的ではないか?
とも、ごく個人的には考えております。
しかしながら、ホームからの転落事故対策だけの理由で駅ホームの嵩下げや低床車化の決断をするのは、あまり現実的ではないとも思います。
その鉄道事業者にとっての他の何かもっと大きな要因が伴なわなければ、実現性は薄いかとも考えます。
・・・以上のだいたい

〜

の内容が、個人的に何とな〜く考えている内容であります。
ただし、ホームからの転落事故対策の基本は、あくまでもやはり
ホームドアの設置かと個人的には考えます。
今は国内でこのホームドアの実績を積んで技術を磨いて、ホームドアをより安価に作れるようになることを期待したいと思います。
このホームドアの技術をある程度まで確立させたら、いずれは国内ばかりでなく海外にも(欧米のみならず途上国にも)大量に売り込んで、外貨を大いに稼ぐべきかと考えます。
年のせいか知り合いや親族などの、周りに目を患った方や足腰の弱った方が増えてきたので、以上のようなことを何とな〜く考えてしまいました。
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