読書の秋ということでもう一冊、『
ブラインド探偵(アイ)』を読んだ。
交通事故で中途失明した全盲の主人公“
ブラインドi”こと
川田勇が、身の周りに起こる大小様々な事件を解決する内容の探偵小説・ミステリー小説でした。
作者自身も
中途失明で全盲になってから作家デビューを果したそうですが、作家としてはかなり珍しいケースなのではないでしょうか?
今の時代の
視覚障害者の方々の生活の様子が、全盲の作者自身の立場から詳細に描写されている点が、他の小説にはない際立った特徴かと思います。
作中でも現代の様々な盲人用のアイテムが登場します。特に今の時代はバソコンの無かった昔とは違って、盲人用のIT技術がかなり凄いことになっております。

この辺りの描写などは
健常者や
晴眼者には未知の世界とも言えるでしょう。
ユニバーサルデザインの今後の更なる進化を望みたいと思います。
全盲とは言わずとも、全ての視覚障害者とその関係者の方々にはお薦め度が高いかと感じました。
ミステリー小説・探偵小説好きな人にとっても、全盲の探偵が主人公という作品は割りと珍しいのではないかと思います。
地域的には
JR赤羽駅界隈の赤羽への地元愛も強く感じられます。
赤羽や
東京都北区の地元の方々には、ジモティー的にもお薦めかと。
作者の方は失明する前は元々は雑誌記者でもあったそうなので、作品の内容には“業界クン”的な面白さもありました。(^^)
世代的には40代を中心に30代〜60代くらいの方々には特に話題が合うかと思います。
・・・てゆーか、□田△スケを殺してしまう展開には思わず笑ってしまいました。 ^^;
この本には短編が5本収録されておりますが、お話がもっと貯まれば、そのうちにTVドラマ化されるよーな予感も…?
脚本次第では1本ずつを2時間ドラマのシリーズ化でも良いような気もします。
もし仮に本当に実写化されるとしたら、和久井さんは個人的には笹野高史さんしか思い付かないかも。額の皺の数が足りなければメイクで増やせば良いかと。(^^)
健常者や晴眼者であっても、この本は割とお薦めかと感じます。
文庫本な割には活字も大きくて読みやすいし、読書の秋に何か一冊読みたいけど何を読もうか未だ決まっていない人にはお薦めかも。
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